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【OMOを唎く】ディープな大阪をエレガントに体感。今春開業した「OMO7(おも)大阪 by 星野リゾート」で、なにわにほれる

大阪の食の本質を追究したコース料理

そして、食。「食い倒れの街」に滞在する楽しみは、食事であることに間違いないだろう。もちろん、串カツ、土手焼き、そしてたこ焼き……。ホテルの周辺にも「安くておいしい」飲食店は数多くある。ダイニングにとっては何とも手強い環境の中で、提供するOMO7大阪の食事の魅力とは何か? 瀧井杏香総料理長に、星のや東京の浜田統之総料理長と、星のや竹富島の中洲達郎総料理長も加わって、「大阪の食の本質を表現する」ことを追究した。

箱寿司は「大阪」を感じさせる華やかな前菜。食べてしまうのが惜しいほど

その際に浮かび上がってきたキーワードは三つ。商都として各地から集積する「豊富な食材」、固定概念にとらわれない「自由闊達」、そして無駄なく効率的に物事を進める「合理精神」。それらをベースにフランス料理の技法を用いながら、全8品のコース料理の構成を組み立てていった。その一つが「Naniwa Neo Classic(なにわネオクラシック)」。こちらは瀧井・中洲総料理長のコンビによる創作。最初に箱寿司が出てくる。木箱に入った大阪ならではの押し寿司だが、酢飯の代わりにアボカドやクスクスなどを層にして下に敷き詰め、華やかな前菜として仕立てた。

大阪で「割鮮」と呼ばれるお造りも楽しい。「てっさ」と呼ばれる河豚のお造りで、いり酒や芽葱、紅葉おろしなどと合わせて食べるが、その代わりに葱のアイスクリームやビーツのピューレ、いり酒はエスプーマにして合わせる。「半助」も大阪ならではだろう。鰻の頭のことで、食材を無駄なく使う大阪食文化の合理性を象徴している。それを「テット・ド・フロマージュ」という豚の頭の煮凝りがフランス料理にあることをヒントに、甘みのあるマデラ酒で半助を煮込み、煮凝りはコンソメを使って仕上げた。

左から蓮根、蟹、海老、蛸、そしてサーモンの串カツ。細部まで手が込んでいる

もう一つが「Naniwa KUSHI Cuisine(なにわ串キュイジーヌ)」。こちらは、瀧井・浜田総料理長コンビによる創作だ。大阪のソウルフードと言ってもいい串カツから発想した。最初に出てくるのが、タルタルソースを載せたエビフライや、極細麺のカダイブで包んだサーモンなど5種類の串カツ。串カツならではの香ばしい味わいに加え、細部まで手を加えた一皿は目でも楽しめる。ほかに油で揚げた魚を大根おろしの入った出しで煮る郷土料理「煮おろし」をスープ仕立てにアレンジした一品にも驚かされる。玉葱のポタージュと大根を粗くおろしたスープを鰈の串揚げと共に味わう。それぞれのコース料理には、料理に合わせてシャンパーニュや日本酒を楽しめるペアリングもある。これらの料理を味わうことが、OMO7大阪に滞在する目的にもなりうる完成度なのだ。

ホテル近くの市場を巡ってだし文化について学ぶツアーは人気のアクティビティー

ホテルから徒歩圏のアクティビティーも充実

OMO7大阪の魅力はまだある。ホテルから徒歩圏の街を知るアクティビティーがとにかく充実しているのだ。例えば、「ほないこか、ツウな新世界さんぽ」というアクティビティーでは、「OMOレンジャー」と呼ばれるガイドスタッフが観光客の見落としがちな店や名所を散歩しながら「地元目線」で紹介してくれる。ほかにも近くにある市場を訪ね、大阪の「だし文化」について学ぶ「ええだし出てますわツアー」も面白そう。こうした無料のアクティビティーが数多く企画され、宿泊客は滞在中、退屈することがないだろう。

「大阪らしいおもてなしと洗練された空間と上質なサービスが織りなす『なにわラグジュアリー』を体感できるホテルを目指してきたい」と中村友樹総支配人は話す。実際、開業から半年が過ぎ、ホテルが街をいい意味で変えつつあるように感じる。宿泊客が単に寝泊まりするというホテルの役割を超え、街に溶け込み、地域と共存していこうというホテル側の強い思いがあるからだろう。400室を超す「大箱」だけに、パンデミックが一段落して客が戻り、フル稼働した際のオペレーションがスムーズに行われるかにも注目したい。いずれにしても、その動向から目を離すことができないユニークで面白いホテルが大阪市の南部にできた。

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お問い合わせ先

「Naniwa Neo Classic」および「Naniwa KUSHI Cuisine」概要
■料金:各コースともに1名 13,000円(税・サービス料込)*宿泊料別
■予約:公式サイト( https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo7osaka/ )より要予約
■備考:状況によりメニューの内容、食材が一部変更になる場合があります。


OMO7大阪 by 星野リゾート
■所在地: 〒556-0003 大阪府大阪市浪速区恵美須西 3-16-30
■延床面積: 37,253.18 平米
■宿泊料金: ツインルーム 1 泊 61,000 円~ いどばたスイート 1 泊 109,200 円~ *いずれも 1 室あたり・税込・夕朝食付
■施設構成: 地上 1~14 階 客室、OMO ベース(フロント、ライブラリーラウンジ、ショップ、 カフェテリア「OMO カフェ&バル」、レストラン「OMO ダイニング」)、 みやぐりん(ガーデンエリア)、湯屋(温浴棟)
■客室数: 436 室
■交通: 新今宮駅(JR・南海電鉄)目の前、 動物園前駅(Osaka Metro 御堂筋線・堺筋線)・新今宮駅前駅(阪堺電気軌道)から徒歩 3 分
■開業日: 2022 年 4 月 22 日
■電話: 050-3134-8095(OMO 予約センター)
■URL: https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo7osaka/

Profile

text: Naohiko Takahashi

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