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「新たな命を吹きこむ」世界が注目する韓国人作家キム・ジュンスが作り出す革の器

「工芸の国」日本での初個展
韓国で2度の個展を成功させ、今回初の海外での個展の場として選んだのがここ日本だった。日本の印象を尋ねてみると……。

「世界的に賞賛されている工芸の国、日本で個展を開けるのはとても光栄なことです。また、今回個展を開いたギャラリー『CURATOR’S CUBE』は、韓国のアーティスト仲間からもお墨付きの場所だったので、ここで個展ができてうれしく思います。これからもいい作品を作って、また日本の皆さんに見ていただきたいです」

個展を行なった西新橋のギャラリー『CURATOR’S CUBE』

韓国国内はもちろん、現在では海外からも注目を浴びるキム・ジュンス。今後は、代表されるようなレザークラフトの器以外にも、さまざまなことに挑戦していきたいと意気込みを語る。

「最近は表面に漆を塗って風合いを変えたり、多彩な色を混ぜたりして受け取る人によってメッセージが変わるような作品にトライしています。当分はオブジェとして価値あるものを作っていきたいですが、いつかは人々の生活に溶け込んでいく機能的なもの、例えば家具やパーティション、鏡などにもっと挑戦していきたいです」

生死を象徴する皮を植物と融合させ、木の年輪に象徴されるような「時間」を描くオブジェ。これらはやがては土へと帰るという自然の美学を大切にした、唯一無二のレザークラフトだ。キム氏のの今後の作品も目が離せない。

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text:Akiko Yoshida

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