坂田さん(右)と和気あいあいと料理作りを楽しむ皆川さん(写真・日置武晴)
――器をたくさんお持ちなんですか。
友人たちもそういう方が相当多いので、自分ではいっぱい持っているという感じではないです。作り手の思いも含めて、料理やテーブルの景色について考える。器や料理のプロではないから、趣味といった感じですね。
――器との出会いはどんな形なのでしょうか。
ギャラリーなどにも足を運びますし、旅先などでアンティークショップに行くこともあります。先日、牛乳を運ぶのに使うフランス製の琺瑯の容器を見つけました。ブルーグレーの色がすてきで、『これはピクニックをするときに、中に氷を入れてワインを冷やすのにいいな』なんて思ってね。ワインもオレンジワインみたいな色が入っていたらおいしそうだし。その次に『その時の料理は何がいいか』と勝手に妄想していました。

――器をきっかけに、料理など様々なことに思いを巡らすのが好きなんですね。
現実にやってみようと思えばそうするし、想像だけで満ち足りることも。洋服やテキスタイルをデザインしている時に近い感覚です。見立ての時間はすごく楽しい。
――超多忙にもかかわらず、そのような時間はあるのですか。
たまに巡ってくるんです。それがある種のモチベーションにもなります。牛乳を入れる琺瑯の容器も続きがあって、『レモンパスタが合いそう。作るとしたらどんなレシピかな』と、出張の帰りに書店に行って、パスタの本を買ってきました。人から見たら移動も多くてスケジュールも過密ですが、その隙間時間をみつけるのも楽しい。自由に想像をしながら想像をふくらませている。僕にとっては1時間ぐらいでもリフレッシュするんです。