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【リュックスなパリ時間】あなただけのパリを楽しむ10のヒント

ホテルのコンシエルジュにレストランの予約を頼むと、人気店をいっぱい教えてくれるけれど、質問を変えて「あなたの特別な誰かを連れて行くなら何処?」と聞くと、ハッと驚きながらも優しい目をして「そりゃ連れて行くなら、お気に入りのレストランだよ」と、とびきりの場所を教えてくれるとか。

私がもし今、これを読んでいるあなたをパリ案内するとすれば……。カジュアルからラグジュアリーまで楽しめるパリ滞在を描いてみました。少しのヒントで旅時間はより楽しく、美しく心に刻まれます。

1. 待ち合わせは朝のカフェ・ド・フロール(通称フロール)で。ここは、文化・芸術地区サンジェルマンデプレの老舗カフェ。カフェ・クレームをフランス語でオーダーしてみて。

フロールで朝食を

2. パリの石畳は不規則で歩きにくいから、パリジェンヌお気に入りのシューズブランド、シャテルで快適なスリッパーズを探しましょう。素敵な靴は、きっと良い場所に連れて行ってくれるから。

シャテルの靴を履いて軽やかに石畳を歩いて

3. パリのフラワースタイルを確立したジョルジュ・フランソワのお店で、ブーケを作ってもらって滞在中部屋に飾ってみては? そうだ、6月はバガテル公園の薔薇が一番美しい時!ブーローニュの森にあるルイ・ヴィトン財団とセットで行くのがおすすめ。

バガテル公園に咲き誇るバラ

4. 世界一のシェフ・パティシエと名高いセドリック・グロレのシグネチャースイーツ「フルーツ」をホテル ル・ムーリスのブティックでテイクアウトして、チュイルリー公園で食べましょう。

世界一のシェフパティシエ、セドリック・グロレのフルーツ

5. ラガーフェルドも愛した書店ガリニャー二で、旅の想い出の本を探してみて。美しい装丁の本に心奪われて、ついつい長居してしまうから。お店のロゴが入ったシーズン毎のブックバッグは、持つだけで、知的なパリジャンとパリジェンヌになれるマストアイテム。

6. オランジュリー美術館で『睡蓮』を楽しんだあとは、1887年創業の画材専門店セヌリエで、常連客だったモネが愛した色を探してみて。専門のスタッフが親切に教えてくれるから。

7. ディオールの本店に行ったあとは、真向かいのホテル、プラザ・アテネの中庭レストランで緑の蔦に囲まれて食事を。ここはパリでも一番華やかなホテルなので、お洒落をして! その後は、老舗キャバレー、クレイジーホースで、女性の身体を芸術的な美しさに昇華させたショーを堪能してもいいかも。

老舗ホテルのプラザ・アテネの中庭でランチ

8. 食の都パリではビストロやブラッスリーで定番フレンチを楽しみつつ、星付きレストランも要チェック。三つ星を目指している勢いのある二つ星が実は一番おすすめ。

パリの人気ビストロ、マミー

9. シンプルにハムとチーズとワインを調達してセーヌ河畔か、ポン・デ・ザール(芸術橋)で陽が沈むのを眺めながら、他愛もない話をするのもパリ風。夜の続きはマレ地区のワインバーで!

パリはどこを切り取っても絵葉書になる街

10. オペラ・ガルニエ座には一度は訪れて欲しい!その日は老舗の五つ星ホテルに宿泊して、事前にコンシエルジュにチケットを取ってもらって。幕間には、シャンパーニュ片手に、オペラ座の怪人で有名な5番ボックス席を覗きに行かないと。終演後は余韻が冷めないまま、ホテルのバーを夜中まで楽しんで、ふかふかのリネンに包まれて眠るだけ。

オペラ・ガルニエ座
パリの老舗ホテル-ル・ムーリス

明日はクリニャンクールの蚤の市で掘り出し物も探したいし、オープンしたばかりの安藤忠雄建築のブルス・ド・コメルスで現代アートも観に行きたい。マルシェもまだ行っていない。

フランス19世紀の作家マルセル・プルーストが言った通り「いつまでも夢をみれば、夢からさめることはない」。パリはそれぞれの「好き」を叶えてくれる街だから、あなただけが夢見たパリがきっと見つかるはず。今すぐに行けなくても焦らないで。パリはいつでもあなたを待っているから。

Profile

大岡陽子

神戸生まれ、パリ育ち。幼少期の7年間をパリで過ごす。関西学院大学フランス文学科卒業。再度渡仏し、パリ政治学院(シアンス・ポ)で広報学の修士号を取得。「バカラ」「ルイ・ヴィトン」「ルイ・ロデレール」といったラグジュアリーブランドでの研修を経て、現在はパリで最も歴史のある、最高級五つ星パラスホテル「ル・ムーリス」に入社。総支配人秘書、セールスマネージャー、アーティスティック・アドバイザーを経て、現在はコミュニケーションマネージャーとしてプレスやブランディングを担当。


公式インスタグラム:@mademoiselleyoko

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