ボリビアの若手生産者、アンディ。ヨーロッパの大学で学び、故郷の発展のためにUターン。ボリビアの山奥にラボを持ち、日々発酵の研究を行なっている
「ティピカ」って知ってる? 未来のコーヒーコミュニティへ向けた、ハッピーなプラットフォーム
2022.2.17
2019年コーヒーと世界のサスティナビリティを求め、山田彩音氏により立ち上げられた「TYPICA(ティピカ)」。2021年10月から開始した、コーヒー生産者とロースターとの“ダイレクトトレード”を可能としたオンラインプラットフォームサービス。
タンザニア人が経営する唯一のコーヒー会社GDM。
22歳の若さでのこ会社を受け継いだリチャード氏。
世界中のコーヒー愛好者のネットワークとなるサービス「ティピカ」
世界中のコーヒー生産者とコーヒーの生豆を焙煎するロースター、コーヒーを消費する生活者を繋げるコミュニティ「ティピカ」は、コーヒー生豆の流通の透明化を目指し2019年に設立された。2021年10月1日の『International Coffee Day(国際コーヒーの日)』に、世界59ヵ国にて麻袋1袋単位(約60kg)からコーヒー生豆をダイレクトにトレードができるオンラインプラットフォームのサービスを開始。小規模コーヒー生産者や中小規模のロースターも障壁なく“100%ダイレクトトレード”ができる画期的なサービスとして既に多くの国で登録者を増やしつつ、2025年までに「ティピカ」を世界70ヵ国5,000軒以上の生産者がともにするコーヒーコミュニティに育てることを目標としている。
ブラジルとアムステルダムのチーム、コーヒークエスト。海外のマーケットにアクセスできない小規模生産者にチャンスを与え続けている
クオリティとサスティナビリティの追求で次世代に継ぐコーヒーコミュニティ
「ティピカ」のこの取り組みは、家族経営などの小規模コーヒー生産者が国際相場に左右されることなく、自ら値決めした金額で売買することを可能とした。ロースター側でも、従来コンテナ単位で取り引きをすることが一般的であったため、商社を通じてしか原材料を購入することができなかった中小規模のロースターが、物資や資金力の問題なくダイレクトトレードが可能となった。また、流通するすべてのロットのサプライチェーンと価格の内訳をプラットフォーム上で開示するトレーサビリティ(情報の透明性)の重視や、オンライン活用による遠く離れた生産者とロースターの「顔の見える関係性」の築きなどによって、高品質なコーヒー生産のサスティナビリティを高めることへも繋がった。こうした動きは、小さな農家のコーヒー生産者の雇用を守ることで、コーヒー農家という職業を若い世代へ継承していく原動力ともなる。
イタリア国内のバリスタチャンピオンに3度輝いた経歴を持つ、ディッタ・アルティジャナーレのフランチェスコ・サナポ氏
日本でもすでに1,000軒以上のロースターがこのサービスに登録利用中で、世界中のコーヒー生産者から取り寄せたフレッシュなコーヒーチェ―リーの甘味や果実味、コーヒーの多彩な個性を堪能することができる。この機会にぜひ「ティピカ」のコーヒー豆を取り扱っているお近くのロースターに足を運んでみて!(https://typica.jp/roasters)