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ドイツ人が住みたい街No. 1ハンブルクの「エルプフィルハーモニー」で音楽と建築に酔いしれる

エルプフィルハーモニーの外観。音楽ホールをはじめホテルやレストラン、住宅などが入る複合施設。

海外に暮らすマリクレ読者から届いた現地のとっておき情報をお届け! 今回はドイツ第二の都市、ハンブルクが誇る世界有数のコンサートホールについてご紹介します

ドイツで指折りの高級住宅街

先日、北ドイツ最大の都市であるハンブルクを訪れました。ドイツ国内で2番目に大きな都市で、近代的でとてもオシャレでありながら、世界遺産に登録されている19世紀の雰囲気漂う倉庫街や観光名所「ミニチュアワンダーランド」など、見どころがたくさんある魅力的な街なのです。

さらに、ハンブルクはドイツ人が住みたい街No. 1といわれており、古くから交易都市として繁栄していたこともあって、ものすごくリッチな方々がエルベ川沿いにたくさん住んでいます。ドイツで指折りのお金持ちの邸宅が並ぶ閑静な高級住宅街があり、見ているだけでウットリ!

さて、今回の訪問ではアメリカ出身の世界の歌姫、ソプラノ歌手のルネ・フレミングさんのコンサートが行われるエルプフィルハーモニーに行って来ました。前回、ハンブルクを訪れた時には、エルプフィルハーモニーがまだ建設中で、「完成したら絶対行きたい」と言っていたのを夫が覚えてくれていて、チケットを取ってくれたのです。

ルネ・フレミングさんは、グラミー賞を4回受賞されたという人気大御所ソプラノ歌手。2001年、ニューヨークの世界貿易センタービル跡地で開かれた米同時多発テロの追悼式で「Amazing Grace」を歌ったり、2009年オバマ大統領就任記念コンサートでは「You’ll Never Walk Alone」を歌ったりもしています。ベルベットのようなと称賛されるフレミングさんの歌声に酔いしれました。

久しぶりのコンサートで、心がとっても豊かになり、エネルギーチャージできました。音楽は、やはりリアルで聴くのが最高ですね。

現在のエルプフィルハーモニーが完成したのは、2017年1月。特徴的な外観の建物は、ロンドンのテイト・モダンや鳥の巣の愛称で知られる北京国家体育場などを手掛けた、世界的に知られる建築家ユニットのヘルツォーク&ド・ムーロンの設計によるもの。

そして、メインであるコンサートホールの設計には日本人が携わっています。それが、音響を担当した永田音響設計の豊田泰久氏です。豊田氏は、どの席からも最高の音響環境でコンサートが楽しめるよう、壁面に石膏ファイバープレートを1万枚も使い、さらにそれをミリ単位で細かく成形、天井の反射板と合わせて緻密に調整したといいます。

また、ホール内の座席はベルリン・フィルハーモニーのようにオーケストラの周囲を360度取り囲むように配置され、ブドウの段々畑をイメージして造られています。この設計によって、観客席の一番高いところでもオーケストラとの距離が30m以内に収まり、どの場所にいても音を近くに感じることが可能になったのだそうです。

ハンブルクを訪れた際は、この新しいランドマークを眺めるだけでなく、自由に入れるプラザと呼ばれるロビーを訪れたり、あるいはコンサートを鑑賞したりするなど、存分にこの建築を味わってみてください。

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【エルプフィルハーモニーHP】 https://www.elbphilharmonie.de/de/

Profile

西村僚子

にしむらともこ 兵庫県神戸市出身。大学卒業後、株式会社ジェーシービーに入社。その後、マナーセミナー講師などを経て、株式会社MOMO Style を立ち上げる。現在は、女性の起業コンサルティング・副業支援や起業プロデューサーとして活動する。9年前より夫の仕事の関係で、ドイツ・デュッセルドルフ在住。日本人の駐在者向けにワインセミナーや試飲イベントを開催しながら、ヨーロッパのワインやオリーブオイルなどを紹介、販売している。日本ソムリエ協会ワインエキスパート https://ameblo.jp/princesslifeacademy/

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