自由な発想と、卓越した職人技。その幸せな出会いから誕生した新コレクション「カルーセル」の魅力について、ジュエリーデザイナー、シャルロット・シェネと「クリストフル」CEOのハムディ・シャティに聞いた。
彫刻作品のようなケースをゆっくりと回すと、有機的な曲線を描くカトラリーが姿を現す。オブジェと実用品。その境界を軽やかに越えたのが、「クリストフル」の新コレクション「カルーセル」だ。テーブルウェアの枠を超え、暮らしを彩るアートピースとして存在感を放つ。「コラボレーションは、何が生まれるか最初は誰にもわからない。まずは対話を始めること。それがすべての出発点です」と「クリストフル」CEOのハムディ・シャティ。互いの世界観に惹かれ合い、完成形を決めずに対話を重ねる。その姿勢こそが、メゾンが大切にしてきた創造のあり方だ。
シャルロット・シェネ彼女にとって、カトラリーのデザインは長年の夢だった。「この作品には魂を込めました。自由を与えてくれた『クリストフル』の勇気に心から感謝しています」とシェネ。「本物の共同制作ができるブランドというのは、本当にかけがえのないものです」。だからこそ、自身の世界観を余すことなく作品に注ぎ込むことができたという。
一方、「クリストフル」が担ったのは、その創造性を最高峰の技術で形にすること。約200年受け継がれた職人技が、シェネが望んだ複雑な構造や繊細な仕上げを実現した。シャティはこう話す。「そこに自然に存在しているように見えるものは、“あるべき場所にある”ということ。その思想をフランス語では『エヴィダンス』と呼びます。美と機能、デザイナーの個性、そのすべてが自然に感じられる。そう思えた時、この旅は実を結んだと言えるのです」

金銀のツートーンは「『クリストフル』、そして私のブランドのDNAでもある」とシェネ。「このオブジェは映り込みが歪んで見える。見る人にさまざまな感情を呼び起こすのです」。“パーシャリーゴールド”と呼ばれるカトラリーデザインは、金と銀の境界線にマスキングをして金を施す繊細な手仕事により生まれる。
「カルーセル」カトラリーセット[内容:テーブルナイフ、テーブルフォーク、テーブルスプーン、デザートスプーン 各6本 合計24本]パーシャリーゴールド¥1,739,100(写真)、シルバーコーティング ¥790,900 /ともにクリストフル
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©︎marie claire/text: Jun Makiguchi