SNSで話題の「イタリアのおばあちゃん的暮らし」とは? 長寿地域“ブルーゾーン”に学ぶ5つのシンプル習慣

Lifestyle

2026.06.27

SNSで話題の「イタリアのおばあちゃん的暮らし」とは? 長寿地域“ブルーゾーン”に学ぶ5つのシンプル習慣

SolStock / iStock.com

ダイエットなんて気にせず、食事を楽しみ、よく動き、人とのつながりを大切にする。そんな“イタリアのおばあちゃん”のような暮らしがSNSでトレンドに。世界的な長寿地域「ブルーゾーン」のライフスタイルとも共通する生活習慣に、忙しい現代人が心身ともに健やかに過ごすヒントがあると注目を集めている。マリ・クレール インターナショナルのUK版デジタル記事より、一部編集してお届け。
Index

「ブルーゾーン的な暮らし」がSNSを席巻中。健康、ウェルビーイング、エイジングに役立つ5つのシンプルな習慣

今日から取り入れたい、“地中海のおばあちゃん”たちに学ぶ5つのライフレッスン

・なぜ今、地中海式の暮らしがトレンドになっているのか?

 “地中海のおばあちゃん”たちの知恵を暮らしに生かす5つの習慣

・1. 地中海式の食生活を取り入れる

・2. 毎日体を動かす

・3. 人とのつながりやコミュニティを築く

・4. 自分の“目的”を大切にする

・5. ストレスの負荷を下げる

いわゆる“Nonnamaxxing”にデメリットはあるのか?


「ブルーゾーン的な暮らし」がSNSを席巻中。健康、ウェルビーイング、エイジングに役立つ5つのシンプルな習慣

“Nonnamaxxing”(イタリア語の“ノンナ”に由来する、イタリアのおばあちゃん流の暮らしを取り入れるSNS発のトレンド)が今、注目を集めている。

一年のこの時期になると、私たちは決まって地中海式の心地よい暮らしに思いをはせる。青々としたオリーブオイルをたっぷり使ったおいしい料理、野菜やフルーツが山盛りになった大皿、ゆったりと時間をかけるランチ、そして、まだ明るい夕方に木漏れ日の中を散歩すること。

そして、こうしたシンプルなライフスタイルが、私たちにとって心身ともに非常によいことは、もはや周知の事実だ。地中海式の暮らしは、健康的に年齢を重ね、長寿を目指す上での黄金ルールとして、常に高く評価されている。実際、世界に5つある「ブルーゾーン」のうち2つは、この地域に位置している。イタリアのサルデーニャ島と、ギリシャのイカリア島だ(あとの3つは沖縄、コスタリカのニコヤ半島、米カリフォルニアのロマリンダ)。

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「ブルーゾーン」という言葉は、2004年にベルギーの人口学者ミシェル・プーランが初めて提唱し、その後まもなく、アメリカの作家で長寿研究の専門家であるダン・ビュイトナーによって、一般的な用語となった。ブルーゾーンとは、平均寿命が非常に高い(100歳以上の健康な人々が、多く暮らしていることで知られる)一方で、住民の慢性疾患の割合が低い地域を指す言葉だ。そう聞くだけでも魅力的ではないだろうか。

私たち全員に、イタリアの“ノンナ”やギリシャの“ヤヤ”のようなおばあちゃんがいるわけではない。しかし、最新テクノロジーやお金のかかるウェルネス(心身を整えるさまざまな方法)があふれる世の中だからこそ、地中海沿岸で暮らすおばあちゃんたちの知恵に耳を傾ける価値はある。彼女たちは、ほんのいくつかのシンプルな習慣で、人生を(より長く!)生きてきた。そしてその習慣は、英国に暮らす私たちにも難なく取り入れられるものばかりだ。ただし、地中海の太陽の光まで連れてくることは約束できないけれど!

今すぐ取り入れたい、健やかな毎日の習慣を紹介するので、このまま読み進めて。その間に、健康的なエイジング習慣、自宅でできる長寿ハック、そして健康寿命を伸ばすことを目指すライフエクステンションの最先端医療についてのガイドもぜひチェックしてほしい。もちろん、太陽の下でのんびり座りながら。フラッペでもいかが?

今日から取り入れたい、“地中海のおばあちゃん”たちに学ぶ5つのライフレッスン

なぜ今、地中海式の暮らしがトレンドになっているのか?

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地中海式のウェルネスの秘訣(ひけつ)が今、注目を集めているのは間違いない。「Nonnamaxxing」というワードの検索数は急増し、シンプルで健やかなイタリア風、またはギリシャ風のライフスタイルを理想的に描くSNS投稿が相次いでいる。

そして、この考え方がなぜこれほど魅力的に感じられるのか、容易に理解できる。それは、ペースが速く、テクノロジーに頼りがちな現代の暮らしへの解毒剤のようなものだから。また、コロナ禍の時期に多くの人が立ち返った、パンを焼くこと、ゆっくり過ごすこと、友人や家族とのつながりの時間をつくること(それがたとえオンラインであっても)といった、心安らぐ日々のささやかな習慣の延長線上にもある。どれもとても魅力的に思えるし、さらにうれしいことに、より健康的に年齢を重ねることにも結びついている。

長寿やエイジングをめぐるテクノロジーがますます高度化されていることは、おそらく目にしているはずだ。その一方で、何か不調が起きてから、(確かに強力な)現代医学に頼るのではなく、予防医療や健康的に年齢を重ねることに、より意識が向けられるようになっているという感覚もある。

「エイジングの科学が急速に進歩している、新たな時代の到来です」と語るのは、The London General Practiceの一般開業医(GPと呼ばれる地域のかかりつけ医師で、一般診療の窓口)であり、長寿の専門家でもあるAngela Rai(アンジェラ・ライ)医師だ。「長寿医療において、私たちが目にしている最も刺激的な変化のひとつは、健康に対する考え方が完全に変わりつつあることです。長寿に関する教育は、新しいマインドセットへの扉を開きました。もはや人々は、『基準値』の健康では満足しません。最善の健康状態、ベストな体調だと感じられること、そしてできるだけ長く健やかでいることを目指すようになっています」

「このムーブメントの中心にあるのが、予防医療です。予防医療とは、リスクを早期に見つけ、病気が発症する前に行動を起こし、病気が表れるのを待つのではなく、人々が健康を維持できるように、サポートすることを意味します。つまり、受け身ではなく、先回りして行動するということです」

つまり、単にその世界を楽しみたい人も(批判しているわけではなく)、健康やウェルビーイングの徹底的な見直しを目指す人も、“地中海のおばあちゃん”たちの知恵は再び脚光を浴びているということだ。そして私たちも、この流れには大賛成だ。

 “地中海のおばあちゃん”たちの知恵を暮らしに生かす5つの習慣

1. 地中海式の食生活を取り入れる

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ここでは、食事制限は一切なし。イタリアのおばあちゃんたちはダイエットなどしない。その代わりに、健康と幸福のために、食卓に何を加えられるかを考えてみてほしい。私たちが話しているのは、植物性の食品をたっぷり取り入れ、食物繊維が豊富で、良質な脂質を含み、カロリー計算とは無縁の食事のことだ。家族や友人と一緒に食べれば、さらにポイントは高い。研究では、誰かと一緒に食事をする人のほうが幸福度が高く、人生への満足感も高いことが示されている。

「ブルーゾーン的なライフスタイル習慣のなかで、おそらく最も始めやすく、具体的に行えるのは食事です」と、英国の医療解説者で一般開業医でもあるSarah Jarvis(サラ・ジャーヴィス)医師は指摘する。「ブルーゾーンの食生活のほとんどが、植物性食品をより重視し、ソラマメ、黒豆、大豆、レンズ豆などの豆類を中心に置いています。肉は主に豚肉ですが、5日か6日に1回ほどで、少量しか食べません」

「こうしたブルーゾーンの食生活は、地中海式の食事と多くの点で重なります。フルーツ、野菜、種子、ナッツ、豆類が食事の大部分を占め、飽和脂肪の代わりに不飽和脂肪酸を含むオイルが使われ、肉は控えめに、超加工食品は最小限に抑えられています」

そして、小腹が空いたときには(誰しもそうだと思うけれど)、オリーブやナッツをどうぞ。

さらに朗報がある。(体質に合うなら)アルコールもこのライフスタイルの一部にしっかり含まれている。ただし、街に繰り出して飲み明かすようなものではなく、友人たちとのゆったりした食事の時間に、ワインを1杯、ゆっくり味わうというスタイルだ。

「最後に、ブルーゾーンの人々は、健康的なライフスタイルを持つ家族や友人、地域の住民に囲まれて暮らしていることが多いのです。喫煙率は低く、アルコールは適度で、暴飲せず、肥満率も低い傾向にあります」とジャーヴィス医師は話す。

2. 毎日体を動かす

シチリア島の“ノンナ”がジムに通っている姿を見かけることはないだろう。だから、ジムの会員権を無駄にしていても、自分を責める必要はない。地中海式の運動は、毎朝6時のブートキャンプよりも、日々の暮らし全体に根差したもので続けやすい(ほっと胸をなで下ろした人も多いだろう)。歩くことや食料品を運ぶことのような、自然な日々の動きを思い浮かべてほしい。

「ブルーゾーンのコミュニティにおいて、運動はジムで行うような特別なことではありません」と話すのは、独立処方薬剤師(英国で医師の指示を都度受けなくても処方できる資格を持つ薬剤師のこと)で、栄養療法士でもあるRicha Puri(リチャ・プリ)氏だ。「彼らは、歩くこと、手作業、そして年齢を重ねても活動的な生活を送ることで、日常の中に運動を組み込んでいるのです」

「女性にとって、特に更年期前後や更年期には、こうした定期的で適度な活動がホルモンバランスにもよい影響をもたらします。血糖値を安定させる助けになり、それによってエネルギーの急低下、イライラ、夜中に目が覚めるといった不調をやわらげることにもつながります。また、適度な負荷をかける動きは、骨粗しょう症のリスクが高まり始める時期に骨の健康を守ることにも役立つのです」

徒歩通勤、自宅での短い筋トレ、階段の上り下り、ガーデニング、会議の合間に短時間、体を動かすことなどを考えてみよう。プレッシャーを増やしてしまうような、非現実的なジム通いのスケジュールではなく。

3. 人とのつながりやコミュニティを築く

すべてのブルーゾーンに共通して見られ、特に地中海沿岸で目立つもののひとつが、つながりやコミュニティに価値が置かれていることだ。家族は非常に重要であり、多世代で暮らすことが一般的で、村の暮らしは近所づきあいが盛んである。

「意義のある社会的なつながりは、よりよいウェルビーイングと長寿に結びついています」と話すのは、一般開業医でVista Healthの最高医療責任者でもあるReem Hasan(リーム・ハサン)医師。「地域のグループや地元のクラブに参加すること、あるいは家族や友人と時間を過ごすことも、その一例です」

そして、この点については科学的な裏付けもある。世界精神医学会の公式学術誌『World Psychiatry』に掲載された研究などによると、コミュニティ意識は、メンタルヘルスの向上だけでなく、身体的な健康状態の向上とも強く関連していることが示されている。

4. 自分の“目的”を大切にする

絵を描きながらワインを楽しむ夜? もちろん大歓迎だ。強い目的意識を持つことは、地中海沿岸のコミュニティでは生命線のように根付いている。子どもの頃の趣味を再び楽しむことでも、日々の活動の中に喜びや価値を見いだすことでもよい。自分がしていることには意味があるという感覚を持って生きることは、心の健康にとって何よりも大切だ。

「ブルーゾーンの人々はみんな目的意識を持っています。コスタリカ・ニコヤ半島の人々は、それを“プラン・デ・ヴィダ(スペイン語で人生の計画の意味)”と呼んでいます」とジャーヴィス医師は言う。「これは仕事以上のものです。自分がコミュニティの中で価値ある一員だと感じることを意味します。ブルーゾーンの住民は、自分のコミュニティの中に強い帰属意識を持つ傾向があるのです。そこにはほぼ必ず、宗派を問わず、信仰を基盤としたコミュニティが関わっています。また、家族との結びつきも強く、子どもたちの成長を見守り、高齢の親族を支えているのです」

5. ストレスの負荷を下げる

わかっている。これは言うほど簡単ではない。でも、こう自分に問いかけてみてほしい。今抱えているストレスについて、あなたのおばあちゃんなら何と言うだろう? もし「そんなストレスは20年後にはどうでもよくなっている」という答えであれば、そろそろ手放す(努力をしてみる)ときかもしれない。

「ストレスをできるだけ最小限におさえることも重要です」とジャーヴィス医師は指摘する。「人生からすべてのストレスをなくすことは不可能ですが、ブルーゾーンの住民はみんな、祖先に思いを馳せること、祈ること、シエスタのように昼間にひと息つくことなど、日々の中にストレスを解消する時間を見つけています。私たちの暮らしにわかりやすく置き換えるなら、おそらくマインドフルネスや瞑想(めいそう)の時間をとることでしょう」

さえない英国のショッピングセンターにいるよりも、きらめく青い海を見渡しながらのほうが、マインドフルネスが深まりそうなのは確か。とはいえ、今ある環境の中でやっていくしかない、ということだ。

いわゆる“Nonnamaxxing”にデメリットはあるのか?

正直に言うと、ひとつも思い浮かばない。とはいえ、これをまた「完璧にこなさなければならないこと」のひとつとして捉えないことが何よりも大切だ。

「重要なのは、長寿とは完璧さを求めることや制限するようなことではない、という点です」とThe Weight Care Clinicの創設者でメディカル・ディレクターのNadia Ahmad(ナディア・アフマド)医師は注意を促す。「多くの地中海文化では、健康を極端なものではなく、バランスとして捉えています。食べ物は罰ではなく、栄養であり、楽しみであり、人とのつながりとみなされるものです。こうした考え方だけでも、長期的な健康を維持する上で非常に効果があります」

※( )内編集部注

translation & adaptation: Akiko Eguchi

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This article was originally published by Anna Bartter on Marie Claire UK

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