家庭で手軽に作れる発酵調味料は、塩や砂糖だけでは生み出せない、まろやかで奥深い味わいを料理に添えてくれる存在。食材のうまみを引き出しながら、調理工程をシンプルにしてくれるのも魅力だ。
『醤の発酵料理帖』(山と渓谷社) そんな発酵調味料の魅力を毎日の食卓に届けてくれるのが、清水紫織さんの著書『醤の発酵料理帖』(山と溪谷社)。豆麹と麦麹をブレンドしたひしお麹をベースに作った発酵調味料16種類と、それを使った発酵料理71点を収録した一冊だ。
「今月は、気温が高くなってきたので、火を使わない夏野菜のレシピを『醤の発酵料理帖』からご紹介します。玉ねぎ醤は乳製品との相性が抜群によく、新しい味わいを発見してもらえると思います。ヨーグルトの爽やかな酸味に、発酵のうまみが加わり、加熱しなくても奥行きのあるおいしさに。ハーブも使ってとことん爽やかな一品になっています」(清水さん)
本書に登場する発酵調味料のなかでも、使い勝手のよさで人気なのが「玉ねぎ醤」。玉ねぎの甘みとうまみに、ひしお麹ならではの奥深いコクが加わった万能調味料で、炒め物やスープ、ドレッシングなど幅広い料理に活用できる。この玉ねぎ醤を使った、これからの季節に取り入れたい火を使わない簡単レシピを紹介する。

シャキシャキのきゅうりに、香り高いディルとちくわを和えて。玉ねぎ醤のやさしいうまみがヨーグルトと溶け合い、さっぱりとしながらも奥深い味わいに仕上げてくれる。
<材料>(2人分)
・きゅうり…1本
・塩…ふたつまみ
・ちくわ…1本
【A】
・プレーンヨーグルト…50g
・玉ねぎ醤…小さじ1(※参照:玉ねぎ醤の作り方)
・ディル(みじん切り)…適量
・ディル(ちぎる)…適量
<作り方>
①きゅうりは乱切りにして塩をふり、5分おいてペーパータオルで水けを拭き取る。ちくわはきゅうりの大きさにそろえて乱切りにする。
②ボウルにAを入れてよく混ぜ合わせ、①を加えて和える。器に盛り、ディルをのせる。
玉ねぎ醤の作り方はとてもシンプル。ひしお麹と玉ねぎ、塩を合わせて発酵させるだけ。コンソメのようなうまみと香りが生まれ、料理の隠し味として幅広く活躍する。
<材料>(作りやすい分量:容器の容量800ml)
・ひしお麹…130g
・玉ねぎ…400g(正味)
※新玉ねぎでも作れるが、玉ねぎの風味やうまみが少ないため、あっさりとした仕上がりになる。
・塩…40g
【保存期間】冷蔵4ヶ月、冷凍5ヶ月ほど
<作り方>
①玉ねぎはざく切りにし、フードプロセッサーに入れてとろとろになるまで攪拌(かくはん)する。
おろし器ですりおろしてもOK。水分を出すことが大切なので、包丁でみじん切りにするのはNG。
②消毒した容器に材料をすべて入れる。
③清潔なスプーンで全体がなじむまでよく混ぜる。蓋をして直射日光を避けた常温におき、1日1回よく混ぜる。暑い時期は3〜5日程度、寒い時期は最長で7日ほど発酵させる。
④麹がやわらかくなり、コンソメのような香りがしてきたら完成。
⑤ハンドブレンダーでなめらかなペースト状になるまで攪拌し、蓋をして冷蔵庫で保存する。
◎ヨーグルトメーカーで作る場合
付属の容器に①の攪拌した玉ねぎと残りの材料を入れ、全体がなじむまでよく混ぜる。温度を40℃に設定して、途中、数回かき混ぜながら24時間保温する。消毒した容器に移して⑤と同様に攪拌し、蓋をして冷蔵庫で保存する。
text: Tomoko Komiyama
『醤(ひしお)の発酵料理帖』
著者:清水紫織
発行:山と溪谷社
定価:1,980円(税込)
ひしお麹で作る発酵調味料「醤(ひしお)」をテーマに、豆麹と麦麹をブレンドしたひしお麹をベースにした発酵調味料16種類と、それを使った発酵料理71点を紹介する一冊。
『醤の発酵料理帖』/撮影: yoshimi スタイリング:鈴石真紀子
清水紫織
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