プランの中に含まれてはいるが、予約が必要なレストランがいくつかある。その中でも、モルディブ唯一と言われているモルディブ料理専門のレストラン「LONU(ロヌ)」は、絶対に外さないでほしい。カウンターとわずか4テーブルほどの限られた空間のうえ、12時30分から15時までの営業なので、リゾート到着後にすぐ予約が望ましい。オープンエアなので晴れた日は気持ちがよい。


料理は伝統的なモルディブ料理を現代風に再解釈したもので、配色も美しく洗練された印象が強い。地元の魚や野菜を生かしているので、苦みや甘みなどこれまで出会ったことがない味わいの融合につい食が進む。ロヌとはモルディブの言葉で塩を表す。食材を生かすのも塩加減というわけだ。塩を生み出す海に囲まれた土地らしいネーミングで、帰りには全員に小さなボトルに入ったスパイシーソルトがお土産でもらえる。“メッセージ・イン・ア・ボトル”のように、リゾートを起点に世界中の家庭にモルディブのフレーバーが広まっていくロマンティックなアイデアではないだろうか。

印象的だったメニューは、Job Fish(ジョブ・フィッシュ)という地元の魚にシトラス風味のココナッツソースをかけたもので、半生の魚に酸味のあるソースが爽やかで、添えられたラディッシュのピクルスもアクセントになっていた。

モルディブ風スイートポテトも、マスタードが少しきいていて新しい味だった。上にのっている野菜は地元のもので、しっかりした食感とほんの少しの塩味を感じ、スパイスのようにスイートポテトの味を引き締めていた。

参考までに、他にプランに含まれてはいるが予約が必要なレストランには、中華料理の「YRADITION PEKING(トラディション・北京)」とインドとスリランカ料理のレストラン「TRADITION INDOCEYLON(トラディション・インド・セイロン)」がある。いずれもディナータイムのみの営業だ。

ここで食事をしないで帰国するという選択肢はない、水中レストラン「MINUS SIX METERS(エムシックスエム)」でのファインダイニング体験である。もし4泊以上の滞在が難しい場合でも、オプション料金を払えば利用できるので、ぜひトライしてみてほしい。
水上ヴィラが並ぶ桟橋の奥、行き当たった先にレストランはある。ランチの営業も行っているが、せっかくならドラマティックに暮れゆく空の天体ショーを眺めながらアクセスできる時間帯に、ディナーに出かけたい。

エレベーターで下に降りると水中のレストランにたどり着く。まるで水族館のようだが、リアルな海に囲まれた空間に我々がいるので、魚が人間を眺めに寄ってきているのかもしれない。席はすべて海を向いたソファ席。少し薄暗い空間が神秘的で、食事もファインダイニングにふさわしい。シーフードとワインとのペアリングでじっくりと非日常の空間と美食を満喫できる。


さらに特別なディナー体験にするには、アペリティフの代わりにレストランに降りるエレベーターに隣接するバーでウィスキーのテイスティングを。「この仕事に愛情を感じる」という熱心なスタッフのガイドのもと、スコッチからアイラ島のもの、バーボンまでウィスキーの世界旅行ができる。フルーティなものから、バニラやチョコレートのようなスイートなもの、アイラ独特のスモーキーなピート香などさまざまなアロマが華やかな夜の導入にはぴったりだ。


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