温かい豆乳スープは台湾の定番朝ごはん(台湾観光庁)
台湾旅行の大きな楽しみのひとつがグルメ。台北はもちろん、全国各地にその土地ならではの美食が息づいている。外食文化が発展し、多彩な選択肢が揃う台湾では、訪れる人々も食の魅力に心躍るはず。朝ごはんから市場の屋台、郊外の名物料理まで、台湾ならではの食文化を存分に楽しみたい。
台湾は、朝からおいしいものを楽しめるグルメ大国。台北などの大都市では共働き世帯が多く、自宅で朝食を用意するよりも、外で手軽に済ませるのが一般的なのだそう。街中には朝食専門店がひしめき合い、それぞれが味を競い合っている。
定番の朝ごはんといえば、「鹹豆漿」。小エビやザーサイ、油條(揚げパン)、ネギを加え、ラー油や黒酢で味を調えた温かい豆乳スープだ。このほか、もち米で油條や切干大根、白菜の漬物などを包んだ「飯糰」や、台湾風クレープの「蛋餅」も人気の朝食メニュー。そんな素朴な味わいが、台湾の日常を彩っている。
旅行者でも気軽に訪れやすい台北の朝ごはんスポットのひとつが、伝統市場「雙連朝市」。MRT雙連駅を出てすぐ、約300mの一本道には、精肉や魚介、果物、野菜、乾物や総菜、お菓子など、バラエティ豊かな食材がぎっしりと並ぶ。フレッシュなしぼりたて南国フルーツジュースを片手に、屋台の店主たちとの会話を楽しむのも、朝市ならではの醍醐味。活気あふれる市場の雰囲気を味わいながら、台湾の朝のひとときを満喫したい。
台湾で密かに人気を集めるレジャーのひとつが、エビ釣り。台北市内にも釣り場はあるが、より開放的な環境で楽しむなら、自然豊かな宜蘭がおすすめ。なかでも「來來釣蝦場」は、地元の家族連れや若者、女性グループまで、幅広い世代に親しまれている人気スポットだ。
遊び方はとてもシンプル。受付で釣竿をレンタルし、あとは竿を垂らしてエビがかかるのを待つだけ。釣り上げたエビはその場で炭火焼きに。香ばしく焼き上がったエビは、プリプリとした食感がたまらない。
ここでは台湾の人たちとのコミュニケーションも楽しみのひとつ。ときには、隣の釣り名人が、身振り手振りでコツを教えてくれることも。旅ならではの出会いを楽しみながら、美味しいひとときを過ごしたい。

宜蘭の名物料理のひとつが、「宜蘭甕仔雞 福哥石窯雞」。北投の唭哩岸石を使った石窯でじっくりと焼き上げる黒羽土鶏は、遠方からも人々が訪れる逸品だ。高温の窯で香ばしく焼かれたチキンは、外はパリッと香ばしく、中はふっくら。シンプルな味付けだからこそ、鶏本来の旨みが際立つ。
看板メニューの石窯チキンのほかにも、香ばしい炒め物やさっぱりとした涼拌菜(和え物)、宜蘭ならではの郷土料理がずらり。素朴でありながら奥深い味わいに、思わず箸が進む。ローカルグルメの醍醐味を、心ゆくまで堪能したい。

宜蘭を訪れたら、ぜひ立ち寄りたいのが、世界的に評価されるウイスキー蒸留所「金車噶瑪蘭威士忌(カバランウイスキー)」だ。スコットランドから輸入した麦芽や設備を使用し、伝統的な製法を守りながらも、台湾ならではの気候を生かしたウイスキー作りを行っている。
中央山脈の雪解け水を仕込み水に使い、温暖な環境のもとで熟成されたウイスキーは、スコッチの約3倍もの速さで芳醇な味わいに。スコットランドでは10年かかる熟成が、ここではわずか3年で深みのある風味に仕上がるという。
見学ツアー(日本語ガイド付き)では、製造工程を学びながら、ウイスキー作りのこだわりを体感できる。20種類以上の樽で熟成されたウイスキーはバリエーション豊か。テイスティング(有料)を楽しみながら、自分好みの一杯を見つけたい。

台北から宜蘭までは、台湾鉄道や高速バスで約1時間。日帰りもできるが、途中の礁溪溫泉に立ち寄り、ゆったりと温泉と美食を楽しむのも贅沢な選択だ。
text: Kazumi Serizawa
Tags: