2番目のポイントは、外国人の観客がとても増えたことです。以前は、といっても10年以上前のことですが、海外からのジャーナリストやバイヤーに、コレクションを見に来日してもらうということがとても重要で、そのために有名ジャーナリストを招待までしていました。以前は東京のファッションウィークはパリが終わった後に予定が組まれていたため、海外のバイヤーも東京に来るまでにほとんど買い付けを終了していて、ほぼビジネスにならなかったというのが実情でした。
もちろん今回来日した外国人がすべてバイヤーだとは思いません。インスタグラマーやインフルエンサーがほとんどだと思いますが、そんな方々が東京のファッションウィークに興味を持ち、わざわざ取材申し込みをして見に来てくれるのは、とてもうれしいことだと思います。デザイナーにとっても大きな刺激になると思います。また彼らのファッションも、各自が思い思いにファッションを楽しんでいることが感じられ、会場の雰囲気をとてもエキサイティングで華やかなものにしていました。
第3のポイントは、JFWO主催のブランド支援プログラム「JFW NEXT BRAND AWARD2024」を「KANAKO SAKAI」が獲得したことです。このブランドのデザイナー・サカイカナコさんは、ニューヨークのパーソンズ美術学校で教授を務めていた、私の長年の友人の教え子だったのです。私もその友人とサカイさんとで食事をしたこともあり、とてもうれしく、受賞が決定した日にはニューヨークの友人に電話までしてしまいました。「KANAKO SAKAI」のコレクションはファッションウィークの初日に渋谷ヒカリエで発表されましたが「自由を纏う」というテーマのもと、ブランドの精神性、世界に対する姿勢を表現しました。


この賞はJFWOが掲げる「日本から世界に向けたデザイナーの創出」を目指し、これから世界で活躍できる可能性のある新しい才能を育成・支援していくものです。サカイさんが、この賞をきっかけにさらに大きく成長していくことを、心から祈りたいと思います。

久しぶりに多くのコレクションを見ることができた今回の東京のファッションウィーク。雑誌業界の人間からすると、まだまだ雑誌の取材が少ないと思います。これからの日本のファッション界を考えるうえで、ファッションメディアの東京でのファッションウィークへの注目度も、さらに上がってほしいと感じました。
2023年9月28日
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©︎marie claire
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