進化を感じさせてくれた「楽天ファッション・ウィーク東京」
2023.9.28

マリ・クレール編集長、田居克人が月に1回、読者にお届けするメッセージ。8月28日から9月2日まで開催された「楽天ファッション・ウィーク東京」では、今までとは違った光景が。
2023.9.28
マリ・クレール編集長、田居克人が月に1回、読者にお届けするメッセージ。8月28日から9月2日まで開催された「楽天ファッション・ウィーク東京」では、今までとは違った光景が。
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9月から10月にかけては世界的にコレクションのシーズン。ニューヨークを手始めに、ロンドン、ミラノ、そしてパリと2024年春夏のプレタポルテのファッションウィークが続きます。
今年は世界に先駆け、 東京から2024年春夏のファッションウィークがスタートしました。正式には「Rakuten Fashion Week TOKYO」(主催:一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構=JFWO)と呼ばれ、主会場の渋谷ヒカリエ、表参道ヒルズを中心に、8月28日から9月2日まで開催されました。
開催期間中に発表されたブランドは、フィジカル発表が35ブランド、デジタルでの発表が15ブランド、合計50ブランドで、その中には海外ブランドも含まれています。
もともとは「東京コレクション」という名称で、東京のファッションの黎明期にあたる1970年代に始まったイベントです。松田光弘さんや金子功さんなどをはじめとする有名デザイナーを輩出し、またファッションが日本の文化、産業の柱になるのではないかという期待を持たせてくれました。
全てのコレクションを見る時間的な余裕はありませんが、できるだけ見るようにした今回。特に感じたのは3つのポイントです。
まず第1は非常にレベルが高いということ。20年ぐらい前は感じなかったのですが、その技術的な部分も表現方法も以前とは比べ物にならないほどレベルが上がっているということです。特に私が感じたブランドは「HARUNOBU MURATA」と「support surface」です。
「HARUNOBU MURATA」のコレクションは東京国立博物館「法隆寺宝物館」で発表されました。テーマは「親密な日常のポートレート」。写真家Slim Aaronsがとらえた魅力的な人達をインスピレーション源に、とても軽やかでエレガントなコレクションを発表しました。
また「support surface」は弊社の前にある「Otemachi One」内にあるホールでコレクションショーを発表。布に向き合いながら機能性や着心地を追求したデザインは、大人の雰囲気を醸し出した上質で品の良いコレクションで、デザイナー・研壁宣男さんが脂の乗り切った時期に入っていると感じさせました。
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©︎marie claire
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