葉山に移住し、仕事も暮らしも心地よく。スタイリスト宇藤えみさんのライフシフト
2023.7.31
2023.7.31
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築30年の物件は、建物の骨組みや外壁のみ購入時の状態を残し、フルリノベーションすることを選択。床や壁材の組み合わせや特注のキッチン収納など、スタイリストの経験やセンスをフル活用し、1年以上の歳月をかけて完成した念願の我が家への思いはひとしお。
「設計を担当してくれたのは、夫の幼馴染みの建築士さん。細かな打ち合わせを何度も重ねて、普通は聞いてもらえないようなワガママもお願いしました(笑)。妊娠中だったこともあり大変でしたが、自分のこだわりを形にしていただく作業はすごく楽しかったです」
一番こだわったのは、明るく広々としたキッチン。家族の食事の支度はもちろん、ゲストと一緒に料理を楽しんだり、時には仕事で撮影をしたりと、宇藤さんの拠点とも言える場所だ。
「元々はコの字型で暗く圧迫感のあるキッチンだったのですが、思い切ってI型にリノベーション。我が家を訪ねるお客様は料理好きの方が多いので、みんなで一緒に料理を楽しんでいます。富士山の見える西側と、安定した光が入る北側に窓を作り、明るく風の抜ける、心地よい空間になりました」
壁一面のキッチン収納は家具職人に特注。クールなモルタルと温かみのあるラワン材の組み合わせは、異素材を組み合わせて空間に奥行きを作りたいという宇藤さんのこだわり。
「中にしまっている料理道具や器は長い年月をかけて集めてきたお気に入りのものばかり。収納というよりはクローゼットのような感覚で、すっきり収納しつつ、見せたいものはディスプレイ。作業する場所ではなく、私の部屋として、空間作りにはこだわりました」
キッチンからつながるリビングは、元々あった屋根裏部屋を塞いで天井を高くとり、温かみのあるラワン材の壁を天井まで繋げてギャラリーのような雰囲気に。対面のガラス戸から一面に海が見渡せる開放感あふれるリビングは、家族もゲストも自然と集まりたくなる心地よい空間。
「海が見える大きな窓からはたっぷりと光が入ってきて、季節や時間によって家の中に様々な影を作り出す。今は引っ越したばかりで家作りはまだ途中ですが、植物を入れたりして、影の揺らぎや木漏れ日を感じられる空間に育てていきたいです」
宇藤えみ(うとう・えみ)
スタイリスト。手がけるジャンルは、フード、ライフスタイル、ファッションなど多岐にわたる。2022年の秋に都内から葉山に移住。夫、小学1年生の長男、1歳の長女と4人暮らし。新居のインテリアや丁寧な食事、家族の日常を綴ったInstagram @emiutoにファンも多い。
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