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<LIFE WITH MUSIC>第5回 舞台はパリ!ミュージックビデオの撮影秘話

(c)Yosuke Ohno

【12月19日 marie claire style】今年の6月、アルバムの発売を控えてスペインの3都市をめぐるツアーを終えたあと、バルセロナからパリに移動して、ミュージックビデオの撮影に挑みました。実は、撮影はかなりの思いつきでした。パリに着いた日、日本にいる旧知の間柄である映像作家と電話で話していて、突然「明日パリに行くから、何か撮ろうか」ということになりました。気がつけば2日後、なんと1980~90年代のボロいビデオカメラだけを持ってやってきた彼と、ほぼノープランのまま合流しました。そこはパリの小さなアパートです。その場にいる人だけでできることは何かとアイデアを絞り出し、私たちは残りの3日間で、思いつくまま撮り続けることに決めました。絵コンテも企画書もなく、持ってきていた私物のお気に入りのパジャマとスリッパを衣装に決めて、いざ撮影へ。まさに行き当たりばったり、さまざまな場所に行きました。ただ、伝えたいメッセージ、表現したい空気感だけはイメージにありました。飾らない、なるべく華やかではない場所がいいと思い、祖母が住んでいたパリ郊外のアパート周辺や、車の修理工場、落書きだらけの路上のATMなどで、朝から晩まで撮り続けました。

 そうしてできたのが、私の「Snappp feat.New Optimism」という楽曲のミュージックビデオです。この裏話を想像しながら、ぜひ見てみてくださいね。

■PICK UP !/パリのUber(配車サービスアプリ)の車で移動中、よく耳にした楽曲
・Claire Laffut「Vérité」
涼しげで等身大な歌声が心地よいです。「もしも嘘をついたら、きっと私は地獄へ行く」という歌詞にグッときます。カーステレオで流れていて、すぐに検索しました。

・Clara Luciani「La Grenade」
この楽曲、パリで一日に一度は耳にしました。撮影と同時期に開催されていた、街を挙げての音楽祭”Fête de la musique”のステージでも大盛り上がり。帰国後もいつまでも耳に残りました。

■プロフィール
マイカ・ルブテ(Maika Loubté)
SSW、トラックメーカー、DJ。日本人の母とフランス人の父の間に生まれ、10代まで日本・パリ・香港で過ごす。ポップスとエレクトロニクスを融合させたスタイルで、国内外で音楽活動を行う。2019年7月、アルバム『Closer』をリリース。agnès b.、Mercedes-Benz、STÜSSY WOMEN、Gapなどのブランドとのコラボレーションも行う。

■関連情報
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(c)marie claire style/selection, text: Maika Loubté

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