パリ・カンボン通りのシャネル 本店 iStock.com/AndreaAstes
これらを踏まえて何とか日本発のラグジュアリーブランドを作れないだろうかと国の中でも考えてきたのだそうです。しかしなかなか進まず、またコロナ禍のため中断してしまったという経緯があります。
国の縦割り行政にあるのか、日本での高級品の基準があいまいなのか、はたまた税金をそのような高級品を育てることに使っていいのかなど、問題点を指摘されました。そして活路は高い技術と職人による「サステナブル」を中心にしたものづくりにあるのではないか、と。
またピエール=イヴ・ドンゼ教授からは、ラグジュアリーブランドビジネスは、もともとは家族経営の小さなビジネスから始まったが、80~90年代には金融まで巻き込むとても大きな産業に成長し、これは古くからある産業ではなく、新しい産業だと認識しなくてはいけない、というお話がありました。
その後、野田氏や大西氏を交えてフリーディスカッションに移りました。

会場からは「ラグジュアリーブランドを目指すには経営者の頑固さや意志の強さが大変重要だが、経営者にそういう覚悟がないのでは」「人も材料も足りないので、まずものを作ることができない」「文化・芸術の裏づけが足りない」「日本の企業はとにかく早く儲かるものを優先しているのでじっくり腰を落ち着けて、いいものを作ろうという考えがない」とか「これからの消費の中心になるだろう日本のZ世代は、高級品やラグジュアリーブランドにそもそも関心を持っていない」など、いろいろな意見が出ました。