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「ファッションに、やさしさの循環を」二階堂ふみがアニマルフリーなコートを手がけた理由

デザイン性の高い三つのコートへの思い

二階堂さんのそんな思いと共鳴したブランド「カポックノット」。両者が目指したのは、〝アニマルライツ×モード〟だ。今回コラボレーションした3型のコートでは、機能的でサステナブルでありつつも、デザイン性の高さを追求した。

「最初にどうしても作りたいとお話ししたのがトレンチコート。ウエストから広がるシルエットがクラシカルで、ドレスコートとして着られます。このように生地を多く使ったデザインは重くなりがちなのですが、驚くほど軽やか。働く女性が外に颯爽と着ていって、街中を闊歩できるようなイメージで作りました」

Animal Free Down: TRENCH/ ベージュ、ブラック ¥88,000

二階堂さんが「物心ついた頃から感覚的に好きなんです」という思いが実現したのは、チャイナとキルティングコートをミックスしたデザインコート。

「この間実家で写真を見ていたら、すでに3歳の時点でチャイナカラーの服を着ていました(笑)。チャイナ系のものは細身のデザインが多いのですが、デザイナーさんやパタンナーさんがこだわってくださって、見た目よりも可動域があって動きやすいものに仕上がりました。サイドはジッパーで開閉できるようになっているので、全身のコーディネートも楽しめますね」

Animal Free Down: CHINA DRESS/オリーブ、ネイビー ¥88,000

ジェンダーフリーで着られるコートは、マフラーをミックスした変形デザインに仕上がっている。そもそもは全く違うデザインだったものが、意見を取り入れながらその場でパタンナーさんが裁断して出来上がっていった唯一無二のものだそう。

「これは草木などの天然成分を配合した染色材で色を出しているので、独特のやさしい色合いになっているんです。どんな身長や体形の方にも着ていただけますし、スカーフの巻き方次第で印象も変えられます」

Animal Free Down: SCARF/ ブラック、オリーブ ¥88,000

二階堂ふみが目指す「やさしさの循環」がある世界

最後に、二階堂さんが目指すアニマルライツのあり方について話を聞いた。

「そんな大したことは全然できていないのですが、私に興味を持ってくださっている方が、自分が発信したことを少しでも拾ってくださって、知っていただくきっかけづくりがどんどんできたらなあ、という思いはあります。地球環境のことや動物のこと、どうしても搾取をする関係を続けてしまうと、それは全て自分にも返ってくるような気がしていて。

けれども、やさしさを広げていって、その中で衣・食・住を選択していくと、やさしさが今度は自分にも還元されていくと思うんです。そのやさしさの循環の輪の中で、ファッションをもっと楽しんでいけたらいいなと思っています」

photos: Tomoko Hagimoto interview & text: Akiko Yoshida

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お問い合わせ先

KAPOK NOT
HP: https://kapok-knot.com/
Instagram: @kapok_knot_jp

Profile

二階堂ふみ

1994年9月21日生まれ、沖縄県出身。2009年「ガマの油」でスクリーン デビュー。以降の主な出演作に映画「ヒミズ」、「私の男」、「リバーズ・エッジ」、「翔んで埼玉」、「人間失格 太宰治と3人の女たち」、大河ドラマ「軍師官兵衛」、「西郷どん」、「この世界の片隅に」(TBS)、「プロミス・シンデレラ」(TBS)、NHK朝の連続テレビ小説「エール」など。

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