
「ガロン」は、「シャネル」のジャケットをはじめ、オートクチュールのクリエイションを彩る装飾用のブレードを制作するアトリエです。単なる装飾ではなく、メゾンを象徴するコードを生み出し、一着を唯一無二の存在へと導くものだと考えています。ムードボードから色や形の着想を得て、素材を組み合わせたり、糸を染めたり、絵の具やパールを重ねたりと、ラボのように実験を繰り返します。その根底にあるのは、アーカイブから受け継いだ伝統的なノウハウです。そこに現代的な素材や新たな織り方を取り入れながら、表現を広げています。さまざまな制作過程では、「タイユール」をはじめ各分野の職人と対話を重ね、それぞれの技術や仕立てを踏まえながらブレードを仕上げていきます。さらに、お客様の希望に合わせて糸や幅を変えるなど、その方だけの特別な一着を生み出すことを大切にしています。










30代で「フルー」のアトリエを率いるプルミエールに就任した当初は、40人以上の職人を率いることに不安もありました。就任後は、「シャネル」に受け継がれてきた技術や考え方への理解を深め、自分の経験を少しずつ重ねていきました。マチューはアトリエの仕事への理解が深く、制作過程にも興味を持ってくれます。「フルー」では、柔らかな素材を生かし、身体の動きから生まれるシルエットや布の揺らぎを大切にしています。モデルに何度も着てもらい、歩いたときの動きやボリュームを確かめながら、軽やかで美しいフォルムへと仕上げます。マチューが大切にしているのは、コレクションを重ねながら一貫した物語を紡ぐこと。「タイユール」や「ガロン」と技術という共通言語でつながり、「シャネル」のために美しいものを生み出せることを幸せに感じています。







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©︎marie claire/photos: ©CHANEL(Runway)/ Kô_Oda(Atelier&Entrance)/ text: Megumi Otake