フランスの美意識とは【マリ・クレール エディターのパリコレ日記⑦】

Fashion

2026.05.30

フランスの美意識とは【マリ・クレール エディターのパリコレ日記⑦】
2026~27年秋冬のパリ・ファッションウィーク(パリコレ)が3月2日から10日まで開催されました。期間中、パリ市内各所でショーや展示会なども行われました。ファッションだけでなく、街で見かけた様々なモノやコトをつれづれなるままにつづります。
Index

マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック

ロンシャン

 シャネル



マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック



ブティックのウィンドーは春の花でいっぱい。「マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック」のジュエリーもいつも春の花のように美しい色であふれています。


新作で注目すべきはパールでした。パールといっても、「マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック」のパールは選び方も使い方も違います。ピンクがかったりブルーがかったりと、ほのかな色が個性的。しかも、大きな粒ばかり。パールにありがちな、かしこまったり堅苦しくなったりする雰囲気がありません。服との組み合わせを考えるのも楽しそうなパールです。



マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤックさんに実際につけていただきましたが、彼女のこの日の服装と相まって、とてもすてきでした。


不安定な世界情勢を受けて、金の価格は上昇する一方。ジュエリーの価格も値上がりしています。「マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック」は22金をインド・ジャイプールの卓越した職人たちが見事な技で作り上げていくアクセサリーも有名ですが、消費者にとってのみならず、作るのも難しい時代です。でも、こういう時代だからこそ、自分の「お守り」になるようなジュエリーの意味もまた大きくなっています。

「マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック」は今年がアニバーサリーイヤー。1996年にスタートして30年だそうです。

ロンシャン


展示会はトロカデロ近くの本社で。本社の受付からしてロンシャンの考え方やテイストが凝縮されたクリエイティブな空間です。

ロンシャンが知的好奇心を持って作り上げていく現代のパリジェンヌのライフスタイルが、シーズンごとに多彩になっていきます。


アートとのつながりも深く、今回は現代アーティストのキャロライン・ヘランの作品が展示され、コラボレーションの製品が登場していました。ル・プリアージュもどんどん進化していっています。



ロンシャンの展示会に来ると、これまで知らなかったアーティストとの出会いがあるのも、また楽しみ。


ほかにもかわいいアイテムがいっぱい。本を使ったディスプレーなどもどこかパリジェンヌっぽくてすてきです。

 シャネル


シャネルの会場であるグラン・パレを入ると、ネオンサインのようにライトアップされたクレーンがいっぱい。

コレクションノートは創業者ガブリエル・シャネルの言葉から始まりました。

「ファッションは毛虫であり、蝶(ちょう)でもあるのです。昼は毛虫、夜は蝶になりなさい。毛虫ほど気楽なものはないし、蝶ほど愛される存在もありません。体にまといつくドレスも、ひらひらはためくドレスも必要なのです。蝶は市場に行かないし、毛虫は舞踏会に行かないのですから」

その言葉を受けるように、マチュー・ブレイジーは「シャネルとはパラドックスです。シャネルとは、機能であり幻想でもあり、感性であり魅惑でもあるのです。シャネルは昼であり、シャネルは夜でもあります。つまり、毛虫と蝶のどちらを選ぶか、いつも自由でいられるということです。私は女性が自分らしく、そしてありたい自分でいられるキャンバスを創りたいと願っています」と記しています。

Copyright CHANEL

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シャネルスーツという象徴的な存在を、今回は大胆に再解釈。リブニットからクラシックなツイード、シリコーンやガーゼを織り上げた複雑な生地まで、様々な素材でアレンジ。

Copyright CHANEL

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さらに新しい技術によって生み出されたビーズ刺しゅうやニットのスーツは、驚くほどの軽さと動きやすさを実現したそうです。

マチュー・ブレイジーの表現するシャネルは、様々な時代を行き交いながら生み出される新しさが盛り込まれており、それらを発見する楽しさがあります。

 

text: Izumi Miyachi

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