2005年にパリで創業したジュエリーメゾン、メシカ(MESSIKA)が7月、20周年を祝う新作ハイジュエリーコレクション「TERRES D’INSTINCT(本能の大地)」を発表した。南部アフリカの雄大な自然や野生動物にインスパイアされた本コレクション。創業者兼アーティスティック・ディレクターであるヴァレリー・メシカの感性が宿る大胆なクリエーションがそろった。
メシカは、ダイヤモンド商の家に育ったヴァレリー・メシカが29歳の若さで創業したジュエリーメゾン。創業から変わらず創業者がデザイナーとしてクリエーションを行う独立系のメゾンであり、世界的に展開するブランドとしては希少な存在だ。偶然の出会いや説明のつかない信念など「直観」を大事にするというヴァレリー・メシカが生み出すジュエリーは、モダンでリラックスした作品が多い。
今回の新作ハイジュエリーコレクションでは、メゾンのDNAであるダイヤモンドの主要産出国である南アフリカ、ボツワナ、ナミビアの手つかずの自然から着想を得ている。自由で遊び心のあるデザインアプローチにより、荒々しい風景や野生動物の力強さが表現された。
ナミビアのナミブ砂漠にある高さ300メートルにもおよぶ砂丘群、「ソススフレイの砂丘」の風景をネックレスに閉じ込めた。つや消ししてマットな質感にしたボリュームのあるゴールドを立体的に連ね、縞(しま)状にダイヤモンドをパヴェセッティングすることで、朝日や夕日に照らされて輝きながらゆったりと波打つ雄大な風景を表現している。

南部アフリカに広がるカラハリ砂漠で見られる風景にインスピレーションを得た。ごつごつした風合いのゴールドに無数の穴をあけて3,298石、103.30カラットにおよぶダイヤモンドをセッティングし、夜の砂漠にきらめく星空を表現した。中央に据えられた34.92カラットのイエローダイヤモンドは、燦然(さんぜん)と輝く砂漠の太陽をイメージしている。トリプルラインあるいはダブルラインのネックレス、チョーカー、ペンダントと、4通りの方法で着用できる。

2491石、70.28カラットのダイヤモンドをパヴェセッティングしたつや消しゴールドに現れたのは、深い切り込み。この鋭いカットはライオンの爪痕を表現している。「力強さは誇示するのではなく、感じられるもの」という、ヴァレリー・メシカの独特の感性が込められている。

サバンナのシマウマを現代的に解釈したチョーカー。オニキスとバゲットカットダイヤモンドをリズミカルに配置し、構造的な美しさを持つ。中央には2石のシールドカットダイヤモンドをあしらい、全体の均整をとっている。
ダイヤモンドジュエラーとして知られるメシカだが、本作のオニキス以外にも、コレクションを通じて積極的にカラーストーンを取り入れ、南部アフリカの鮮やかな色彩を体現した。

text: Shunya Namba @Paris Office
photos: ©Ezra Petronio
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