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コレクションの最前線、そしてその原点へ。「マックスマーラ」が紡ぐラグジュアリー

ライブラリーとアーカイブから知る「マックスマーラ」の理念

2003年、「マックスマーラ」は自社の歴史を、誰でもわかるように整理し、また次の世代にも伝えていくことを目的に、ライブラリーとアーカイブを設けた。

マックスマーラ レッジョ・エミリア
ライブラリーには「マックスマーラ」が表紙になった世界中の雑誌が展示

翌日はこれらの見学に出かけた。案内のために待っていたのはクリエイティブ・ディレクターのイアン・グリフィス氏。イアン・グリフィス氏自身、このアーカイブとライブラリーには頻繁に訪れるという。インスピレーションを得るため、そして歴史を感じるためだ。

マックスマーラ レッジョ・エミリア
年代別、アイテム別に整理されたアーカイブ

ライブラリーにはアートやファッション関係の書籍や雑誌などが年代順に図書館のように保管され、またアーカイブには、いままでのコレクションのデザイン画、広告、写真などが保管されている。この作業を始めた当初は個人からの寄贈などによって収集したという。その後もオークションで購入したり、世界のヴィンテージクローズを扱う店などで購入し続け、その点数は2万点以上。また今まで使用されたファブリックやテキスタイルも保管されているので、その規模の大きさがわかろうというもの。デザイナーは本物を見、触れなくてはいけないという考えがそこにあるからだ。ライブラリーとアーカイブの重要性は、イアン・グリフィス氏がレッジョ・エミリアに滞在中は毎日のように訪れることからもよくわかる。アーカイブには「マックスマーラ」の代名詞でもあるキャメルのコートも年代別に陳列されていて壮観だ。「シャネル」や「イヴ・サンローラン」など他ブランドの歴史的なドレスなども収集されている。

マックスマーラ レッジョ・エミリア
「マックスマーラ」のアイコン、キャメルのコートも年代順に収められている

また「マックスマーラ」には、カール・ラガーフェルドやアンヌ・マリ―・ベレッタ、カステル・バジャックなど今まで多くの有名デザイナーがかかわっている。「マックスマーラ」はそのことを前面には打ち出したことはない。それが「マックスマーラ」の理念だからだ。そして彼らのデザイン画もライブラリーに大切に保管されている。変化する現代に女性のライフスタイルに合う服作りが「マックスマーラ」のミッションだと考えているからなのだ。

マックスマーラ レッジョ・エミリア
今までのデザイン画やスケッチが年代順に保管されている

イアン・グリフィス氏はロンドンでセントラル・セント・マーティンに通っていた学生時代、彼の作品を見た創業者アキーレ・マラモッティにその才能を見出され「マックスマーラ」で働くことになったという。そのきっかけとなったのはコートのデザイン。もちろんそのデザイン画もライブラリーに保管されている。

マックスマーラ レッジョ・エミリア
本社のライブラリーで過去の資料を見るイアン・グリフィス氏

「マックスマーラ」の製品は現在世界100カ国以上で販売されている。それが可能なのもこのようなライブラリーやアーカイブがあるからこそ、また働いているすべての人から感じる誇り、そして時代ごとの女性のライフスタイルに合う上質な服を作っていくというはっきりした社の理念があるからなのだろう。

この旅で感じたのは、ブランドは、ゆるぎない信念と絶え間ない努力、熱意があるからこそ生き続けていくことができるのだ、ということだった。

文・田居克人 marie claire編集長

お問い合わせ先

マックスマーラ ジャパン tel: 0120-030-535

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