「ERIKO YAMAGUCHI」途上国の街並みから生まれたコレクション　山口絵理子さんの挑戦とビジョン：前編

洋服が背中を押してくれる

――山口さんにとって自分が着たい服、気分が上がる服はどのようなものですか？

着飾るというより、着たら動きたくなるようなお洋服です。

うじうじしていた部分を抜け出したくなる、前向きな一歩を踏み出したいと思える服にしたいから、ユニセックスとかパンツとかがすごく好きなんですよね。

私は常にバングラデシュやインドの現場でつくってきたから、「旅に出て今まで知らなかった景色を見たい」など、そんな渇望やエネルギーを与えられる服であったらいいなって思います。

小学生のとき学校に通えなかった時期があったんですけど、それでも学校に行くって決めるのって、テンションをあげる服を決めることだったんです。それでもう、全身ピンクを選んだりもしていました（笑）。そうじゃなかったら、校門をくぐれないって言っていた自分を今でも思い出します。洋服って、背中を押してくれるパワーがすごくあるんじゃないかなって思うんです。

（後編へ続く）

photo: Tomoko Hagimoto, interview & text: Saaya Hirade, edit: Tomoko Komiyama

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