Culture

手前が尾形光琳の「風神雷神図屏風」。左奥が「群鶴図屏風」(フリーア美術館が原本所有)、その右隣にちらりと見えるのが「松島図屏風」。右側に映っているのが「平家物語 一の谷・屋島合戦図屏風」(大英博物館が原本所有)(撮影・高橋直彦)
デジタルを駆使して複製された名画にアウラは宿るのか? その虚実を山形県米沢市で体感する【what to do】
2022.8.26
何か面白いことが起きていないか、知的好奇心にあふれる『マリ・クレール』フォロワーのためのインヴィテーション。それが”what to do”。その時々の旬のトピックを取り上げて紹介する。今回は複製品。「何だ、ニセモノか」と敬遠するなかれ。最新のデジタル技術を駆使して、プロでも見分けが付かない精巧な複製が可能になっている。ベンヤミンの言うところの「アウラ」とやらも帯びかねない出来。恐れ多い国宝の屏風絵などにもガラスで隔てられず間近に観られ、展示会場で名作の前だけに蝟集する善男善女の後頭部にうんざりすることもない。海外で門外不出となっている美術作品に気軽に接することができるのも魅力だ。