『新・信長公記』の永瀬廉が魅せる正統派アイドルと憑依型俳優という2つの顔

「うつけ」の無気力男子が学園の天下獲りに参戦

2122年4月。銀杏高校に入学し晴れてJKになった戦国時代ヲタの日下部みやび（山田杏奈）は、学校にいる男子たちに驚かされる。織田信長、豊臣秀吉、明智光秀、上杉謙信、伊達政宗、武田信玄、黒田官兵衛などなど、歴史上の英雄と同姓同名の子がゾロゾロいたからだ。

彼らは親の趣味で有名人の名前をつけられたわけではない。今から15年前、歴史マニアのマッドサイエンティストによって作り出された戦国武将のクローンだった。

ある日、理事長（柄本明）がこの高校で一番強い人物を決めると宣言。てっぺんの座をめぐってクローン武将たちの“戦”の火蓋が切って落とされる。さらに、凶暴で非情な転校生・徳川家康も参戦、格違いの戦力で学校の乗っ取りを謀り大混乱に。

ピンチに陥る銀杏高校を守るため、ついに織田信長が立ち上がる。しかし彼は周りから「うつけ（＝バカ）」と呼ばれる無気力男子。そんな信長に学園の天下統一ができるのか!?　 『新・信長公記−クラスメイトは戦国武将−』は、超強烈なクローン高校生たちが繰り広げる青春あり、戦ありの学園天下獲りエンターテインメントドラマだ。

原作は甲斐谷忍によるコミック『新・信長公記〜ノブナガくんと私〜』（講談社「ヤンマガKC」刊）。西畑大吾（なにわ男子）、萩原利久、犬飼貴丈、三浦翔平、満島真之介、濱田岳、小澤征悦といった、年齢はバラバラだしクセも強めな出演者たちがクローン高校生に扮するというブッ飛んだドラマで、主役の織田信長を演じるのが永瀬廉である。

永瀬クンはアイドルグループKing & Princeのメンバーとして2018年にCDデビュー。ステージに立てばキラキラと輝く王子様オーラを放つ一方、バラエティ番組では体を張って笑いを取りに行くギャップが魅力だが、俳優としても評価されている。

19年、『うちの執事が言うことには』で映画初出演。21年に放送されたNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』では、アイドルのキラキラオーラを封印し、東日本大震災で悲劇に見舞われてから父親や幼馴染たちに複雑な感情を抱き苦悩する漁師の青年を丁寧に演じ、“キンプリ”を知らない視聴者層にも存在を印象付けた。

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