起業家・スプツニ子! が現地からフォトレポート。「カルティエ ウーマンズ イニシアチブ2026」

Culture

2026.07.30

起業家・スプツニ子! が現地からフォトレポート。「カルティエ ウーマンズ イニシアチブ2026」

世界を変える女性起業家たちが集う場所

「カルティエ ウーマンズ イニシアチブ」は、ビジネスを通じて社会課題の解決に挑む女性起業家を支援する国際プログラム。これまでに67か国・330人以上の女性起業家を支援し、資金援助に加え、フェローシッププログラムやグローバルコミュニティへの参加機会を提供してきた。

2026年度のアワードセレモニーでは、19か国から選ばれた30人のフェローが登壇し、それぞれの挑戦や革新的な取り組みを紹介。今回、その舞台を訪れたのは、アーティストであり、企業のDE&I推進を支援するクレードル(Cradle)を創業した起業家でもあるスプツニ子!。インスタントカメラを片手に、現地で出会った人々や心に残った瞬間を、彼女ならではの視点で切り取ってもらった。

写真で巡る、カルティエ ウーマンズ イニシアチブ


宿泊先のタイ・バンコクのホテル「デュシタニ バンコク」から街を眺めて。「バンコクは大好きな街のひとつ。以前、1か月ほど滞在したこともあるのですが、国際色豊かでオープンな雰囲気が魅力だと感じています」


2日目、チュラロンコン大学で開催された2026年度アワードセレモニーの会場にて。式典には、カルティエ ウーマンズ イニシアチブのコミュニティメンバーをはじめ、海外メディアや現地の起業家支援関係者など700人以上が来場。人権派弁護士のアマル・クルーニーによる基調講演も行われた。「紛争地域の女性支援や教育格差など、さまざまな社会課題について語るだけでなく、『何を実践すれば変えられるのか』という具体的なアクションを示し、それを発信し続けている姿がとても印象的でした」


フェローはセレモニー以外も多忙なスケジュールをこなしている。滞在期間中に二人のフェローと個別に話を聞く機会を得た。1人目はArchireefの共同創業者兼CEO、ヴリコ・ユー。Archireefはアラブ首長国連邦を拠点に、サンゴ礁の再生に取り組んでいる。「環境問題に加えて、イベント中にたびたび話題に上ったインポスターシンドロームについても話が弾みました。女性起業家が自分に自信を持ちにくいという悩みは、国が違っても共通なんだと改めて感じました」


会場に展示されていたArchireefの「Reef Tiles」。海洋生物学と3Dプリント技術を融合させ、サンゴが定着・成長しやすい環境をつくる人工リーフだ。気候変動や海洋汚染によって失われつつあるサンゴ礁や海洋生態系の再生を目指している。「ヴリコさんは、自分が培ってきた研究を環境のために役立てたいという思いにあふれていて、その情熱が真っ直ぐに伝わってきました」


2人目のフェロー、ハヒョン・パークと。彼女が創業したフランスのデジタルケア企業Omena Technologiesは、専門家によるサポートを通じて、女性が更年期をより健やかに過ごせるよう支援している。「彼女の事業は、私が手がけるCradleとも共通点が多くて、話が弾みました。最初はBtoCを考えていたものの、試行錯誤を経てBtoBへと舵(かじ)を切ったという歩みまで似ていて、『同じジャーニーだね』と。今後どのマーケットへ展開していくかについても、意見を交わしました」

今回、スプツニ子! が最も心を動かされたのは、30人のフェローたちの間に生まれた絆だったという。「メディア向けセッションでは、多くのフェローが『世界中に一生付き合える仲間ができて、本当にうれしい』と話していました。中には感極まって涙ぐむ人もいて……。私自身も起業家なので、その気持ちがすごくよくわかるんです。起業家は悩みを気軽に共有できる相手が身近にいなくて、孤独になりがち。同じ立場だからこそ支え合える仲間の存在は本当に大きい。その姿を見ていたら、私まで胸が熱くなってしまいました。今回の訪問を通して、カルティエ ウーマンズ イニシアチブが生み出す価値を改めて実感しました」

text: Kyoko Takahashi

Profile

スプツニ子!


アーティスト/Cradle 代表取締役/東京藝術大学客員教授 。2022年に企業のDE&I推進を支援するCradleをローンチ。
https://cradle.care
https://sputniko.com/

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