Photo by Gian Paolo Barbieri Pomellato Advertising, Milano, 1971 なかでも印象的なのは、色彩豊かなジェムストーンをブランドの象徴としながら、その代表作の多くはあえてモノクロ写真で撮影されているところだ。美しく見せることが広告の目的となるが、ポメラートの写真の主役はジュエリーではなく女性だ。ヘルムート・ニュートンの力強いポートレートでは、カラーストーンの鮮やかさよりも、女性の存在感そのものが際立つ。
Helmut Newton, Pomellato, Paris, 1982 copyright Helmut Newton Foundation / TrunkArchive 「私たちは女性を理想化したモデルとしてではなく、人格や知性、自立した存在として描いてきました」というブランドの姿勢は、作品全体から伝わってくる。男性が写る作品でさえ、視線を支配してるのは女性であり、1980年代のラグジュアリー広告としては驚くほど先進的であった。「女性が状況を支配し、自らの人生を選択する存在として写っていることこそ、ポメラートの女性像でした」とサビーナは語る。
Helmut Newton, Pomellato, Paris, 1982 copyright Helmut Newton Foundation / TrunkArchive 写真家ごとの個性も見逃せない。ジャン・パオロ・バルビエリは映画のワンシーンのような構図とミラノらしいセンシュアリティーで女性を描き、アルバート・ワトソンとホルスト・P・ホルストは静かな自信をたたえた女性像を創り上げた。ハーブ・リッツは彫刻のような光と影によって身体とジュエリーを一体化させ、スノードンやミシェル・コントは、それぞれ異なる視点から90年代の自立した女性たちを写し出している。広告でありながら、一人ひとりの女性の物語を語る作品として成立している点こそ、ポメラートならではの表現だ。
1985, Photo by Albert Watson
もちろん、ジュエリーそのものも見どころである。ポメラートが最初に起こした革命は、工業用チェーンをジュエリーへと昇華したことだった。リンク一つひとつは高度な金細工技術によって作られ、しなやかに肌へ寄り添う。会場にある巨大なチェーンのインスタレーションは、その象徴といえる。
さらに、ポメラートが起こしたもう一つの革命がカラージェムストーンだ。「フリージェム」という哲学のもと、ダイヤモンドを頂点とする価値観から解放し、ストーンそのものを主役へと押し上げた。「ヌード」をはじめとするリングが並ぶ展示では、色彩そのものが、身につける人の感情や個性を語る言語となっている。
そして展示の最後は、「Pomellato for Women」へとつながる。サビーナ・ベッリは「女性は誰かによって定義される存在ではなく、自ら選び、自らを表現する存在です」と語る。その理念は、2017年に始まった社会活動へと発展し、ジェンダー平等や女性への暴力根絶に向けた取り組みへと結実した。SHISEIDO「ファンデ美容液」に新作。毛穴もテカリも気にならないノイズレスな肌へ
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