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市川市動植物園の赤ちゃんザルが、世界中で話題沸騰。生後まもなく母親に拒まれたパンチくんがぬいぐるみを抱きしめ、心のよりどころにする愛らしい姿は、米紙『The New York Times』や米『CNN』、英『BBC』など世界の主要メディアもこぞって報じるほどの反響を呼んでいる。マリ・クレール インターナショナルのコロンビア版デジタル記事よりお届け。
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生後わずか7か月の小さなニホンザルが、世界中の心を奪っている。彼の名はパンチ(公式発表によれば、『ルパン三世』でおなじみの漫画家、モンキー・パンチにちなんで名づけられた)。日本の市川市動植物園で生まれて以来、その人生は決して楽ではなかった。母ザルに拒絶されたパンチくんは、ぬいぐるみに初めて心のよりどころを見つけたのだ。
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今では群れにゆっくりと溶け込みながら、パンチくんは、愛らしさと傷つきながらももう一度立ち上がろうとする力、そして思いがけない普遍的な象徴性をあわせ持つ存在として、世界中のSNSで大きな反響を呼んでいる。
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パンチくんは2025年7月26日、東京都心から電車で約1時間の千葉県市川市で生まれ、その後まもなく母親に拒絶された。こうしたケースは決して多くはないものの、ニホンザルには起こりうることで、通常、母ザルの経験不足や、夏の厳しい暑さなどの環境要因が影響していると考えられている(パンチくんの母親は、夏の酷暑の中での初産で体力が低下していたため、育児放棄になったと報じられている)。
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母親との絶え間ないふれあいを失ったパンチくんに、飼育員たちはまず、不安をやわらげるものとしてタオルを与えようとした。しかしパンチくんは思いがけないものを選んだ。IKEAのオランウータンのぬいぐるみだ。それは、彼の心のよりどころとなった。以来、眠るときには抱きしめ、周囲を探検するときにも手放さず、何かに驚いたときにはそれにしがみついた。
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パンチくんが自然にしている行動には、科学的な裏付けがある。1950年代、心理学者ハリー・ハーロウは、アカゲザルの子どもたちが、ミルクを与える金属製の模型よりも、やわらかな布でできた模型にしがみつくことを実証した。この実験は、愛着が単なる授乳を超えたものであること、つまり安心感、ふれあい、愛情であることを明らかにした。
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小さなパンチくんは、そのぬいぐるみに、自分には欠けていた“守られている”という感覚を見いだした。それは愛情が、種を超えて通じあう普遍的な言語であることを、私たちに思い出させてくれる。
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今年1月、パンチくんが園内のほかの56匹のニホンザルたちを前に、とまどいと恐怖心を見せる様子を映した動画がネット上で話題になった。群れへの適応は決して容易なことではない。衝突や激しいじゃれあいは、ニホンザルの社会におけるごく自然な力学の一部だ。
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しかし最近、パンチくんには、仲間入りのきざしが見え始めているという。他のサルたちがパンチくんの毛づくろいをし、一緒に遊び、群れのヒエラルキーの一部として「叱る」ことさえしているのだ。ぬいぐるみは今も彼に寄り添っているが、もはや唯一のよりどころではない。仲間入りを学ぶことは成長のプロセスであり、パンチくんはそれを一歩ずつ進めている。
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なぜなら、パンチくんの物語は、弱さやもろさ、愛情を求めることといった、何か深い部分に触れるからだ。ぬいぐるみを抱きしめる様子から、群れとの初めての遊びまで、どの動画も瞬時に共感を呼び起こし、世代や文化の壁を越えて人々をつないでいる。
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このデジタル現象は現実にも影響を与えた。動物園の入場者数は倍増し、今では何千もの人々がパンチくんを実際に見たいと望んでいる。バーチャルとリアルの世界が、赤ちゃんザルの愛らしさによって結びついたのだ。
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パンチくんは、誰もが安心感を得るために、避難場所や抱擁、思いやりのある行動を必要としていることを思い出させてくれる。立ち直る力は、ぬいぐるみという単純なものでも始まることもあり、集団への適応も、小さくても着実な一歩から始まることがあるのだ。
遊び、恐怖、そして初めての友情の中で、パンチくんは教えてくれる。優しさは弱さではなく、生き抜くことや学び、つながるための方法であることを。そしてときに、もっとも大切な絆は、オレンジ色のぬいぐるみを静かに抱きしめることから始まるのだ。
パンチくんは、優しさは勇気の行為であることを示している。孤独から受容までの彼の旅路の中で、私たち誰もが自分の居場所となるような安心できる場所を必要としているのだと、改めて気づかせてくれる。
※( )内編集部注
translation & adaptation: Akiko Eguchi
甘えてもいいの? 駐車場の片隅に暮らすお母さん猫「チャイさん」が心を開くまで
This article was originally published by Magdalena García-Huidobro on Marie Claire Colombia
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