「冨永愛の伝統to未来」BS日テレで放送 伝統の「牛首紬」×次世代のラグジュアリーブランド「MIZEN」トークセッション

Culture

2024.12.15

「冨永愛の伝統to未来」BS日テレで放送 伝統の「牛首紬」×次世代のラグジュアリーブランド「MIZEN」トークセッション

モデルの冨永愛さんが全国各地を訪ね、その土地に根付く伝統文化や伝統工芸とその未来を紹介するテレビ番組「冨永愛の伝統to未来」(BS日テレで毎週 水曜日22時から放送中)。工芸など日本の伝統文化を深く愛好している冨永さんが、毎回その魅力を生き生きと伝えている。12月18日の放送では、石川県金沢市で開催された番組初のイベント「職手継祭(してつさい)2024 in 金沢」の模様を中心に、同県で800年の歴史を持ち、現在経済産業省指定の伝統工芸品、そして石川県指定無形文化財になっている「牛首紬 (うしくびつむぎ)」と、日本各地の 着物の生地で洋服を作るラグジュアリーブランド「MIZEN」を紹介する。

寺西さん、西山博之さん
「角印 牛首紬」の社長・西山博之さん〈〉と「MIZEN」代表の寺西俊輔さん

冨永さんが参加した「職手継祭」のトークセッション「伝統を次世代のラグジュアリーブランドへ」では、牛首紬の伝統を引き継ぐ「角印 牛首紬」の社長・西山博之さんと「MIZEN」の代表・寺西俊輔さんが登壇。元々はエルメスのデザイナーとして海外で活躍していた寺西さんが、パリの見本市で西山さんと牛首紬に出会い、そこからブランドを立ち上げるまでの経緯とその思いを語った。冨永さんは、イベントのために寺西さんが牛首紬で作った「MIZEN」の服を着て登場。デザインはもちろん、独特の着心地の良さに感動していた 。

冨永愛さん
牛首紬を使った「MIZEN」の服を着て登場した冨永さん

「大島紬」「結城紬」とともに日本三大紬の一つに数えられる牛首紬は、二頭の蚕が一つの繭を作る「玉繭」を使うのが特徴。「玉繭」から紡いだ糸「玉糸」は太くて絡みやすく、絡んだところに節ができてしまうので、商品にはならない「クズ繭」として扱われていた。しかし玉糸で織った着物は、糸にできた節が独特の風合いを醸し出す。さらに通気性がよく、釘に引っかかっても紬は傷まず、反対に釘の方が抜けると例えられるほど丈夫なことから釘抜紬(くぎぬきつむぎ)とも呼ばれる。やがて、その商品価値に気づいた石川県白山地域で盛んに生産されるようになり、販路も拡大した。

だが、1950年代に入ると牛首紬の需要が減り、存続の危機を迎える。個人で生産を続ける者はいたものの、最後の製造所が廃業となる。そんな時に伝統を絶やすまいと、西山さんの祖父が経営していた建設業の事業の一部として牛首紬の生産を開始。

しかし着物の需要の低下とともに牛首紬の売り上げも落ち、販路を海外に求めるも、厳しい状況は変わらなかった。そんな時、西山さんがパリの見本市で出会ったのが寺西さんだった。

西山&寺西
西山さん〈〉と寺西さん

当時、エルメスのデザイナーをしていた寺西さんもまた、自分の将来を模索していた。見本市に展示されていた西山さんの牛首紬に出会った寺西さんは、日本にこんな素晴らしい伝統技術があるということに大きな衝撃を受ける。そして、これから自分がやるべきことが見えたという。それは「技術を生かすためのデザイン」。

トークセッションで「MIZEN」について語る寺西さん

欧米のファッションブランドはデザイナーが主役であり、生地を作る技術や職 人が注目される機会は少ないが、日本が世界に誇る技術、その技術を持つ「職人 が主役」のブランドを作る。その思いを実現するために立ち上げたのが「MIZEN」だった。そして、現在は牛首紬をはじめとする全国12の織物の産地の素材を使って洋服を製作している。今後の展望として、各産地に出店したいとの思いがあり、来年1月には第一弾として牛首紬の産地である白山市に出店する。

そして牛首紬の未来が見えなかった西山さんもまた、寺西さんに出会ったことで「光が見えた」という。「伝統を次世代のラグジュアリーブランドへ」という寺西さんの発想が、日本の伝統工芸を未来へと紡いでいく。

今回ご紹介する「牛首紬とMIZEN編」は、BS日テレで12月18日(水)22時から放送。トークセッション「伝統を次世代のラグジュアリーブランドに」ノーカット版を番組公式YouTube「冨永愛の伝統to未来チャンネル」にて同日配信。

「冨永愛の伝統to未来」BS日テレで放送 伝統と革新が融合した備前焼に挑戦
「冨永愛の伝統to未来」BS日テレで放送 日本刀の聖地で刀鍛冶に刀作りを学ぶ

Tags:

Ranking

Horoscope