JR恵比寿駅から写真美術館に向かう動く歩道に掲示してあった写真展のビジュアル。左が本橋、右がドアノーの作品(撮影・高橋直彦)


あるいはサーカス。2人とも劇場や広場を時代の風景としてとらえ、その理想的なモチーフとしてサーカスをテーマに数多くの写真を撮影した。その写真を見比べると、全く違う時代と場所にも関わらず、写真を満たす雑然としたサーカスの雰囲気や観客の熱気が符合して、同じ写真家が撮影しているような錯覚に陥る。ほかにもパリのレ・アール市場や東京の築地市場など、近代化で失われつつある都市風景を撮影している。


写真史の知識などがなくても、展示されている2人の写真を見比べるだけでも楽しめる。2人とも圧倒的な撮影の技術がある上、見る人を拒まない優しい写真が多いからだ。そんな2人のまなざしに加え、見る人の視点も「交差」して、さらに豊かな物語が紡がれていく楽しさを満喫できる写真展だ。
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