「シャネル・ネクサス・ホール」森田恭通が撮ったヴェルサイユ宮殿の写真展を開催

森田恭通氏は、1967年、大阪生まれ。インテリア、グラフィック、プロダクトデザインなどを幅広く手掛け、アーティストとしても積極的に活動を行っている。本展では、同氏によって撮影されたヴェルサイユ宮殿のモノクロ写真約100点が展示される。

ヴェルサイユ宮殿は、1682年にフランスの国王ルイ14世によって建設され、1789年のフランス革命勃発まで国王の居城として使用された。

森田恭通氏は、数年にわたり宮殿を度々訪れ、ぜいたくの象徴であった噴水の地下に眠る貯水槽、マリー アントワネットが愛した荘厳なオペラ劇場の下に隠された木造構造など、普段は入ることができない舞台裏にも足を踏み入れ、途方もない栄華の痕跡を丁寧に切り取っている。

四季によって異なるニュアンスをもたらす陽光にこだわり、真夜中を除いてほぼ自然光で撮影されたその作品群は、刻々と変化する光に映し出された“陰”としての人間の業を捉えているかのようだ。

本展では、光と影、表と裏、地上と地下といった様々な対比を交えながらヴェルサイユ宮殿を紹介している。

text Tomoe Tamura

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