イ・ジュンギ、ソン・ソック、イ・ジュノ。“泣かせる”韓国イケメン3俳優

克己してたどり着く涙……イ・ジュノ

古くから韓国エンタメを楽しんでいる方なら、「2PMのジュノ」をご存じの方も多いだろう。「野獣アイドル」と呼ばれ2010年代前半は日本でも高い人気を誇っていた。アイドルとしてのジュノは他のメンバーに比べてやや地味な印象だったが、小さな役でも地道に演技の経験を積んできた。そんなジュノに大きな転機が訪れたのは、2019年に兵役入隊した後のことだった。ジュノが入隊生活を送る中、2015年に発表された2PMの楽曲「My  House」のジュノのパフォーマンス動画がYouTubeで話題となり、チャートを上昇する現象が起こる。

そんな彼が除隊後に取り組んだのが、2022年に日本でも公開された、韓国でもっとも尊敬を集める王として有名なイ・サンの悲恋の物語「赤い袖先」だ。イ・セヨン演じる女官ドギムの誠実で聡明な人柄を見染めたイ・サンのドギムを愛する気持ちと、同様に世子（せじゃ・韓国王朝時代の皇子）を守り愛するドギムの気持ちが、宮廷の陰謀や立場の違いに翻弄（ほんろう）される様が映し出される。

皇子として命を狙われる危うさに負けず、何度もドギムを守ろうと立ち振る舞う若きイ・サンの姿が、これまで地道に演技を続けてきたジュノ自身の決意や努力に重なってくる。

アイドルとしてデビュー後、なかなか脚光を浴びる機会がなかったジュノに、ファンが「人気は季節のように巡るもの。いつかあなたの季節が来る」と送ってくれたメッセージを信じ、イ・サンを演じて、今まさに「ジュノの季節」を迎えた姿にドラマの筋書き以上の涙が流れてしまうだろう。

ドラマで演じる役柄を通じて、個性をきらめかせる俳優たちの中から、今回は思わず涙を誘う演技で魅せる3人を選んでご紹介した。

他にも多彩な魅力を放つ韓国イケメン俳優は多数いるので、また機会を設けてご紹介していきたい。

text: Ryoko Morita

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