＜ナタリーの日仏的ビューティジャーニー＞第38回 フランスコスメに見る、サステナブルな美しさ

化粧品ブランドもまた、環境に優しい商品から”環境に対してゼロインパクト＝環境に全く影響を与えない”を目標に、現在急ピッチで商品開発などを行なっています。ボトルやパッケージ、さらには中身や輸送手段に至るまで未来に向けて持続可能な商品が増えてきていて、これが世界のスタンダードとなっていくことは間違いないでしょう。

　こういった観点からも、私は再びフランスのコスメブランドに注目しています。まずひとつめは、世の中の動きに敏感なZ世代の意志を反映したフランス・トゥールーズ発コスメ「Z&MA（ゼットエマ）」。ビーガン処方＆オーガニック認証のみならず、製品の製造工程（原料、加工、生産、流通等）までも透明化されていることを表す“カリテフランス”を取得。コスメを自由に選ぶ楽しさを伝えるためにも、性別や世代問わず使用できる処方です。なかでも、今春発売になったばかりのセラム＆クリームは、自宅での保湿はもちろん、外出時の目元や頬、口周りの保湿にも使用できる、自由度の高いテクスチャーがお気に入りです。

　もうひとつは、今年日本に再上陸を果たしたビアリッツ発のサンスクリーンブランド「アルガマリス」。フランス人女性はブロンズ肌を好み、日焼け止めをあまり塗らない傾向がありましたが、近年皮膚がんの増加によってその考え方にも変化が表れています。大人だけでなく子供、そして赤ちゃんの肌の健康を守るための日焼け止めなので、肌への優しい処方にも徹底したこだわりが感じられます。

　私は偶然にも５年前にこちらのラボを訪れる機会に恵まれました。商品を開発するにあたって、珊瑚や海の環境に影響を与えないコーラルセーフ＆紫外線吸収剤フリーを世界に先駆けて採用するなど、海や環境問題に対する真摯な姿勢が印象的でした。世界有数のビーチとサーフスポットを持つ、ビアリッツ発のブランドとしての矜持を見た気がしました。

　新しく発売された”ハイプロテクションUVスプレー”は名前の通り、スプレータイプの日焼け止め。”一刻も早く外で遊びたい！”と、じっとしていられない子供の肌にサッと塗布できるよう考えて開発された、フランスならではの形状です。ムラなく広範囲にのばせるローションタイプなので顔はもちろん、デコルテや首にものばしやすいのでこの時季から重宝しています。

　ファッションウィークなどに象徴される目に見える造形的な美しさは、フランスで大切にされてきた文化です。けれども、その奥にある健康や環境にしっかり目を向け、精神的な豊かさを得て生きようという姿勢もまた、フランスブランドのコスメから感じ取れるメッセージであると思うのです。

■プロフィール
ナタリー（Nathalie）
フランス人を父に持つ日仏美容家。モード系美容誌編集を経て独立後、日本や海外の美容媒体をメインに、日仏とフランスのライフスタイルを融合したオリジナルのビューティメソッドや、海外トレンドを踏まえた美容情報を執筆中。レインボータウンFMのラジオ番組「Nathalie’s Beauty Talk」では第1土曜と第2木曜にフランスの最新美容情報などを紹介。 ＠nathaliesbeautybook

■お問い合わせ先
・スタイリングライフ・ホールディングス BCLカンパニー／0120-303-820

■関連情報
・ゼットエマ　公式HP：https://www.bcl-brand.jp/brand/z-et-ma/
・アルガマリス　公式HP：https://www.bcl-brand.jp/brand/algamaris/

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※記事内の商品価格はすべて、本体のみ（税抜）の価格です。
(c)marie claire style/selection, text, photo: Nathalie Lima Konishi